まるでお肉?フェイクミート
大豆からハンバーグや、から揚げなどを作る通称「フェイクミート」。高たんぱく、低カロリーの注目食材だ。
スーパーでは、様々なフェイクミート食材を販売している。また、コンビニのサラダ系メニューにも進出している。
フェイクミートの味は、近年になって格段に進化しており、市場は右肩上がりで2023年には1500億円にまで成長する見込みだ。
西友の売り場には普通のハンバーグセットのように、付け合わせの野菜と一緒になった「畑で採れたベジバーグ」が販売されている。
ハンバーグを切って中を見てみると、中身もたくさん詰まっており普通のハンバーグと一見変わらないように見えるが、色が少し白っぽい。
大豆で作ったこのベジバーグ、ふんわりした食感を加えるために、豆腐も混ぜて仕上げている。
肉を噛みちぎる食感を生み出す工夫が
おいしさの工夫は、どこにあるのか?
フェイクミートの食材は大小2つの大豆ミート。
小さなものは工場で使用している通常サイズで大きさは1センチほど。 一方、ベジバーグに使われているものは4.3センチとかなり大きめだ。
大きく加工した大豆ミートを使うことで肉を噛みちぎる食感が生まれ、本物のハンバーグに近づくという。
フェイクミートの本物度はどれほど進化しているのか?
一部のスーパーやコンビニでも売っている、大塚食品の大豆で作ったレトルトハンバーグ、その名もゼロミート。
カロリーは普通のハンバーグが256キロカロリーなのに対し、ゼロミートは189キロカロリーで、4分の3程度。
たんぱく質は高い一方、脂質は半分程度だ。
街の人がフェイクミートのハンバーグを評価
フェイクミートのハンバーグ「ゼロミート」を、街の25人に「見た目」「食感」「味」の3つを5点満点で評価してもらった。
まずは、「見た目」
女性:これはハンバーグ完全にハンバーグ。
女性:いやもうお肉ですね。
見た目の評価は5点満点中4.5点の高得点だった。
つづいては「食感」
男性:「肉感が強いですね」
女性:「噛み応えがぎゅっとしていておいしい」
その評価は5点満点中4.25点。これも高評価だ。
それでは、3つめの「味」
女性:めっちゃ肉 。すごい。
男性:ハンバーグ食べてる気になると思います。
評価は、5点満点中4.375点。3つの項目すべて4点超えの高評価だった。
ハンバーグそっくりだという味の秘密は、ソースだ。
このソースについて大塚食品の担当者は
大塚食品株式会社 新規事業企画部 嶋裕之部長:
ソースのおかげで、ハンバーグの大豆の香りなんかを抑え込んでいる。これがポイントです。
5月から期間限定で発売しているロッテリアの「ソイ野菜ハンバーガー」。
300キロカロリーを超えるバーガーが多い中、これは1個およそ260キロカロリーである。
焦げ目の見た目はほぼ変わらない
調理工程はどうなっているのか?
凍った状態でも少し茶色い大豆ミート。普通のお肉のように、焦げ目がつく。
大豆のパテ、お肉のパテ、焦げ目がつくと見た目は、大きく変わらない。
詳しくは企業秘密だが、ふっくらと膨らませた大豆を使うことで、肉の食感に近づけているという。
用途別に使用する大豆ミートは50種類
ひとくちに大豆ミートといっても、その形状は様々だ。
50年以上 大豆加工の開発を行っている不二製油グループ 広報 村上あい氏:
大豆ミートの種類は50種類ぐらいかと思います。
大きな大豆ミートは、そのまま揚げてから揚げに使用する。
ミンチタイプ大豆ミートはカツサンドなどに使われる。また、小さな形状のものは味が付けやすい。
一部のナチュラルローソンで販売されているトルティーヤにもフェイクミートが使われている。
キーマカレーに小粒な大豆ミートを使用されている。朝のエネルギーチャージにおすすめだという。
健康志向で変わる食生活や、将来の食糧不足解消のため開発が進む大豆ミートに、今後も注目だ。
(「めざましテレビ」『スゴ撮』6月10日放送分より)