指が変形し激痛が襲う、突然のめまいに襲われる…。

6月13日放送の「直撃!シンソウ坂上」(フジテレビ系)では、突然の病に襲われたキャシー中島さんとハイヒール・モモコさんを取り上げた。

40代から症状が出始め、女性が9割

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1969年にモデルとしてデビューしたキャシー中島さん。その後、俳優・勝野洋さんと結婚して、芸能界のおしどり夫婦として知られるように。近年では日本におけるハワイアンキルトの第一人者としてキルト教室が大盛況となっている。

そんなキャシーさんは22年間もの間、「ヘバーデン結節」という病気と闘い続けている。

この病気は、手の指の第一関節に結節(こぶ)ができ、 人によっては指の痛みが何十年も続いてしまうという関節症。最悪のケースでは、指先が不自然に変形したまま、全く動かなくなってしまう。

四谷メディカルキューブ・小野澤久輔医師は「患者は女性が9割」だと指摘。主に40代から症状が出始めるという。

キャシーさんは「痛みが一番つらい。普通の痛みじゃないんです。私の指は、右手の中指と左手の親指以外は全てヘバーデン結節になりました。 若干、左手の中指がちょっと小指の方に傾いてきているかな。自分の手がこんなふうになっちゃうんだ、 とひどく驚きました」と打ち明けた。

右手の中指、左手の親指以外、全ての指で発症。ゴツゴツしたこぶができ、激痛に襲われる… 病は現在も進行中だという。

我慢できたため病院へ行かなかった…

キャシーさんに最初の異変が起きたのは、22年前の45歳の時。

突然、右手小指の第一関節に針で刺されたような痛みがあったという。しかし、キャシーさんは突き指だと思い、氷で冷やすなどの対処を行った。一旦は落ち着いたものの、その日以来、右手小指にはズキズキとした鈍い痛みが続いたという。

ヘバーデン結節になると、何気ないささいな動きで指に痛みが走ることもある。その原因は解明されていない。

しかし、小野澤医師は「痛みで気づく方も多いですが、痛みを感じる前に何か持つ時に違和感を覚えたり指が動かしにくく感じることがある」といった、痛みを感じる前に気づくべき、ヘバーデン結節の初期症状があるという。

だが、キャシーさんは「指先を使うことが全くできないけれど、使わなければ我慢できない痛みではない」と、痛みを我慢し病院には行くことはなかった。

その後、キャシーさんの指は、右手の小指に続き、数ヵ月後には人差し指も赤く腫れて痛みが走るように。

これもヘバーデン結節の特徴の一つで、小野澤医師は「人にもよりますが、放っておくと、違う指へと症状が広がっていくのが特徴です。人によっては、同時に複数の指が痛くなることもあります」とした。

キャシーさんの指は日に日に症状が悪化し、握手をしただけで激痛が走ったり、包丁が握れなくなったり、キルト教室でもハサミを持つことができなくなることがあるほどに。

そして、最初に痛みを感じてから約2年後、右手の指だけだった痛みが初めて左手にまで及んでしまった。居ても立ってもいられなくなったキャシーさんは、初めて病院へ行くことに。そして、ヘバーデン結節と告げられた。

キャシーさんを家族がサポート

キャシーさんは初めて痛みを感じてから病院に行くまで2年もの時が過ぎていたが、これもヘバーデン結節を重症化させてしまう落とし穴だという。

指の違和感から始まり、我慢ができる程度の痛みのため、おかしいと思っても病院に行くほどではないと放っておく人が多いという。しかし、そのままにしておくと、いつしか関節にこぶができて指先が曲がり、ずれた骨が神経を圧迫するため、常に痛みを伴う症状を引き起こすケースもあるのだ。

ここまで重症化してしまった患者の痛みをやわらげるためには、ボルトで指先をまっすぐに固定する手術もあるという。

また、ヘバーデン結節が発症する原因について小野澤医師は「はっきりとした原因はいまだに不明ですが、初期の段階でエクオールという成分をとることで、病状の進行を遅らせたり、痛みが広がるのを防いだり、病状が改善したというデータがあります」と話す。

これまで原因不明とされてきたヘバーデン結節だが、最近の研究では、患者のほとんどが女性であること、更年期で発症することが多いことから、女性ホルモンの減少が原因の一つではないか、という説が出てきた。実際に女性ホルモンとほぼ同様の効果があるとされるエクオールという成分を取り入れ、 治療の効果を上げている専門医も増えているという。

キャシーさんの場合は、2年間も放置してしまったため病は進行。今では右手中指と左手の親指以外は力を入れたり、ぶつけたりするだけで激しい痛みが走るが、それでも家事と仕事の両立を続けているキャシーさん。

「痛いときに本当に周りの人たちが助けてくれました。特に家族が。家族が助けてくれなかったら、毎日のことがつらかったと思うんです。感謝しています」とキャシーさんは語った。

さらにキャシーさんの長男・洋輔さんは「病気と聞いたときは、僕ができることは全部やってあげようという気になりました。(キルト教室の)アシスタントをたまにやっているので、喉が渇いたときに(ペットボトルを)開けてあげたり、オカンがデザインしたものを線の上で切るときに手伝ったり。野菜を切るのはほとんどオトン(父・勝野洋)、テキサスが切ってますね」と明かした。

指の痛みを抱えるキャシーさんを家族がサポートする生活。そんな家族の支えこそが、発病から20年以上経っても変わらない生活を送れている理由なのかもしれない。


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(「直撃!シンソウ坂上」毎週木曜 夜9:00~9:54)

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