メジャーリーガーの剛速球を体験!
世界中からスポーツテクノロジーに関するスタートアップ100社が集まった「SPORTS TECH TOKYO」。
そこで、国内未発表の最新技術の数々が紹介された。
例えばこちらは、VR(バーチャル・リアリティ)ゴーグルを付けると、本物のメジャーリーガーの投げるボールをバッターボックスの視点からVR空間でリアルに体感できる技術。
番組ディレクターが挑戦してみたが、メジャーリーガーの剛速球にバットを振るタイミングが難しかった。
開発した会社の担当者は…
Trinity VR ジュリアン・ヴォリン氏:
VR環境下で、選手の実績のデータ収集ができて、選手の能力向上はもちろん、スカウティングや対戦相手のトレーニングに使えると思います
ほかにも、サッカー プレミアリーグの強豪チェルシーや、アメリカ NBAの試合中継の時にすでに実用化されているAIがベストカットを自動でつなぎ合わせる「無人AIカメラ」など、あらゆるスポーツにまつわる最新技術が並んでいた。
その中でもLive News αが特に注目したのは、競技者の課題を解決するテクノロジーだ。
心臓発作の危険性を2日前に予測するTシャツ
明るい日差しが差し込む一室に現れた外国人の男性が突然服を脱ぎだすと…身に付けていたのは黒いTシャツ。よく見ると心電図センサーを備えている。
こちらの企業が目指すのは、心臓発作の危険性を2日前に予測するテクノロジー。
KYMIRA ティム・ブラウンストンCEO(最高経営責任者):
センサーは心臓の情報を収集し、サーバーにその情報を送ります。サーバーでそのデータを記録して、ノイズや人工的な動きを除去し、4つの段階に分けます。そして、我々の予測アルゴリズムで心臓に起こりうる現象を常にたどれるようになるんです
スポーツ選手が、試合中や練習中に心臓発作などを起こし、突然死するケースがある中、ビッグデータを活用することで、それを未然に防ぐのが狙いだという。
脳振とうを察知するマウスピース
スポーツ選手を守るテクノロジーは、ほかにも…
次世代型マウスピースは、アメリカンフットボールのようなコンタクトスポーツの局面で見られる激しい衝突や、転倒の際の頭部にかかる衝撃を測定できるという。
番組ディレクターも手に取ってみたが、普通のマウスピースを同じような軽さで、口に入れたとしても違和感がなさそうに感じた。
マウスピースが感じ取ったデータが衝撃度として接続したアプリに表示される仕組みで、頭のどの部分にぶつかったかもわかるため、脳振とうのおそれがある選手を事前にベンチに下げるなどの対策につながると期待されている。
世界に通ずるスポーツテックに関わる多様な技術。今後、スポーツだけでなく、その先の可能性も見据え、注目を集めている。
(「Live News α」6月11 日放送分)