ホウドウキョク編集部の学生ライターチームが、リディラバ社が主催する社会課題の現場を体験する「スタディツアー」に初参加

現場での学びをレポートする。

フードロスから生まれたブランド豚「優とん」


 伺ったのは神奈川県相模原市にある「株式会社日本フードエコロジーセンター」。工場に一歩足を踏み入れると、大量の専用容器にはまだ食べられそうな食品がびっしりと詰まっていた。その種類は、パンや野菜、果物、麺類など多岐に渡る。

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同社の高橋巧一さんによると、それらの食材は昨日までコンビニに並んでいた商品であったり、製造工程で商品基準に達せず廃棄されたものだという。こうした廃棄食材は、一般的に「フードロス」と呼ばれている。



この工場では、廃棄食材を乳酸発酵させ、リキッド状の飼料としてリサイクルしている。そして、リサイクル飼料で育成した豚を「優とん」という名のブランドで展開しているのだ。

実際に「優とん弁当」を食べてみると、そのお肉は柔らかくてジューシー。すごく美味しい!

優とん弁当

豚肉の格付け方法とは?

こんなに美味しい豚肉が、実はスーパーであまり目にすることがない。それは「格付け」が影響しているということだった。

この「格付け」は、言葉の響きから美味しさのランクと思われがちだ。だが、高橋さんによると、実は「いかにスライスしやすいか」という点だけで決められているという。つまり、一番大切なのは程よい硬さとなる。

「優とん」は、とても柔らかく美味しいため消費者に好まれやすい。一方で、柔らかすぎると切りにくいという欠点が生じ、格付けが必然的に下がってしまうのだ。高橋さんによると、スーパー側としては格付け上位の商品を置く傾向にあるそうで、なかなか「優とん」を販売するスペースを確保できない実情があるというのだ。

大切なのは消費者の意識改革

優とんの認知度が広まり、消費者にもっと愛されれば、スーパー側がもっと置いてくれるはず。そうすれば、このようなフードロスの有効活用も主流になっていき、循環型のエコシステムが形成されていくだろう。

フードロス問題は先進国が解決すべき重要課題とされ、多くの無駄を生むだけでなく、途上国の環境破壊にも繋がっているという。

今回の体験を通じ、課題解決のためには日々商品を選ぶ消費者の意識が重要だと感じた。食品の産地や飼料の原材料までにも気を配り、フードロスの仕組みを理解した上で購入するという意識の改革が、今必要なのではないだろうか?


株式会社Ridilover/一般社団法人リディラバ

スタディツアー:「売れ残りはどこへいくの?」膨大なフードロスのこれからを考える
訪問先:日本フードエコロジーセンター
文:岩崎 和沙、坊 理沙子


【ダイジェスト動画】「売れ残りはどこへいくの?フードロスツアー」



(執筆:editors room)