今回訪問したのは、「バンダイナムコエンターテインメント」。

家庭用ゲームソフトや最近ではVR技術とアミューズメントビジネスを融合させるなど、エンターテインメントを通じた「夢・遊び・感動」を提供している。
新社屋に移転して約1年半経つ、エンタメ感あふれるオフィスにある会議室や打ち合わせスペースについて、経営企画部広報課の中野麻衣子さんと大月みね子さんに聞いた。

会議室に過去と未来?

「バンダイナムコエンターテインメント」を訪れると、来客用の待ち合わせ場所へ通される。そこは、社外の人との打ち合わせで使われる会議室が続き、そのエリアには「過去」と「未来」の2つのコンセプトがあるという。

異国のような雰囲気のある「過去ゾーン」には、シャンデリアのあるおしゃれな空間の部屋や、シックな空間の部屋がある。

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一方の黒いガラス張りの壁に反射するクールな「未来ゾーン」では、近未来感を思わせる部屋など、スタンダードな会議室のほかに、デザインされた会議室が用途によって使い分けられている。

「主に社外の方との会議をするエリアは、エントランスや待ち合わせ場所も含めて来ていただいた方が見て、楽しめる空間づくりをしています」(大月さん)

遊び心満載の打ち合わせスペース

こういった“楽しめる空間づくり”は、オフィス内のいたるところで発見。なんと、各フロアにある社員同士の打ち合わせが可能なコミュニケーションエリアと呼ばれるスペースには「BEACH」や「STREET」「FARM」などのテーマが設定され、そのテーマに合わせた内装が施されていた。

「このようなコンセプトを持つ打ち合わせスペースは各フロアにあります。また、コミュニケーションエリアとは別に、話が漏れないようになっている防音機能付きの席や、ソファー席など気軽に打ち合わせができる場所もあります」(中野さん)

「『FOREST』がテーマのところはウッディに。大画面のモニターは、弊社ではプロモーションビデオなど見る機会が多く、音を出して大人数で見たい時に活用されています。

『FARM』のソファースペースもさまざまな用途で使われ、大人数でゆったりと座り、モニターに資料を映し出して打ち合わせなどを行ったりしています」(中野さん)

フロアごとにテイストが違い、遊び心満載のこのオフィスは、2016年2月に港区芝に移転。

「アソビきれない毎日を。」届ける“わくわくする”コミュニケーションオフィスというコンセプトがあるが、実は移転したばかりは社員の中に戸惑いがあったという。
「最初は、こういった打ち合わせスペースをどう使っていいのか、戸惑いを感じている人もいましたが、今ではほとんどの社員が利用しています。社員の中では自分の好みの場所があったりします」(大月さん)

ドリンクの持ち出しは禁止?

こういった遊び心のあるスペースは、仕事の効率や社員同士のコミュニケーションの強化につながるという利点もあったようだ。

「『10分だけでもいいですか?』と簡単に打ち合わせができるスペースがフロア内のいたるところにあることで、気軽に打ち合わせがしやすくなりました。同じフロアにいろいろなタイプの空間があるので、別の階にある個室の会議室へ移動する時間のロスもなく、終わるとすぐに席に戻ることができる手軽さなど、業務の効率に結びついています」(中野さん)

さらに、この“気軽な打ち合わせ”が活性化した理由の一つには、“無料ドリンク”があるという。

フロアごとに飲むことができる無料ドリンクは、場所ごとに種類が異なり、そのフロアからドリンクを持ち出せないというルールがある。

コーヒーが飲みたい時はコーヒーのある階へ、紅茶の場合は紅茶のある階へとオフィス内の社員の移動を活発にすることが、コミュニケーションの強化にもつながっているようだ。

「狙いはそのフロア間の交流を深めることです」(大月さん)

「移転前はフロア間や部署間の行き来がほとんどありませんでした。しかし、ドリンクを飲みたい時に他フロアへ足を運ぶことで、何か仕事で他部署の人と話したい時にもそのフロアへ入りやすくなりました。さらに、これまで電話やメールで済ませていた用件を直接会いに行って話すなどすることが増え、フロア間の壁が取り払われてきました」(中野さん)

もともと社員同士のコミュニケーションは積極的だったが、他のフロアの人が行きやすい空間づくりが、さらに活性化させたという。また、こういった場所が打ち合わせだけではなく気分転換できる空間でもあることで、自由に好きな場所でリフレッシュしている社員も多いという。

なんだか、ついつい長居をしてしまいそうなスペースだが、ルールはあるのだろうか。

「ルールらしいルールはないです。みなさん自由に使っていますが、長時間いたりするようなことはないです。完全な個室ではなく、開けている空間でもあるので、いろいろな人の目線もありますし、必要な話だけをさっと行ってササッと終わらせています」(中野さん)

働きながらも心躍るような会議室や打ち合わせスペース。コミュニケーションが活発になり、仕事の効率も上がるという良い波が新たなエンターテインメントを生み出していくのかもしれない。