日本の商業捕鯨が7月1日、31年ぶりに再開された。
日本の領海とEEZ=排他的経済水域内で操業され、政府は鯨の資源量に悪影響を及ぼさないとしているが、国際的な反発も予想される。
山口県下関港と北海道釧路港では1日出港式が行われ、集まった関係者が漁の成功を祈った。
水産庁は、1年間の捕獲枠を383頭にすると発表。頭数ベースで、これまでの調査捕鯨時の約6割となっていて、水産庁は「100年間捕獲しても資源に悪影響を与えない量」だとしている。
鯨肉を新たなジャンルで生かそうという動きも広がっている。
都内のメキシコ料理店「Aguila de perro」では、鉄板焼きの料理やタコスで、これまでの牛肉や豚肉にかえて、鯨肉をとりいれた。
お客さんは「初めてですね。(お肉が)やわらかいですね」「小さいころから食べていた感じなんですけど、(メキシカンは)新しいですね。ファンになっちゃいました」と新感覚のクジラ料理を楽しんでいた。
「Aguila de perro」葛西慎太郎シェフ:
流通も増えていくと身近な食材になっていくものだと思ったので、その先駆けとして新しくやっていければと…
国際社会からの理解が課題となるなか、消費量がどれだけ戻るのかが今後の焦点となる。
世代によっては食べたことがないという方も多い中、クジラの肉にはどういう特徴があるのだろうか?
カロリーを他の食肉比べてみると…(可食部100g当たり)
鯨肉(赤身) 106kcal
豚肉(ロース) 150kcal
鶏肉(もも皮付き) 253kcal
和牛(肩ロース) 316kcal
一方、含まれるタンパク質の量は…(可食部100g当たり)
鯨肉(赤身) 24.1g
豚肉(ロース) 22.7g
鶏肉(もも皮付き) 17.3g
和牛(肩ロース) 16.5g
と、低カロリー・高タンパクなことがわかる。
クジラの流通業者に気になる味とお勧めの食べ方を聞いたところ…
ミンククジラ:癖がなく食べやすい →竜田揚げ・ステーキ
イワシクジラ:少し癖ありやわらかい →お刺身
ニタリクジラ:鯨独特の味・通好み →ベーコン
捕鯨関係者は商業捕鯨再開についてクジラを守りつつ大切にする文化を次の世代に継承したいと期待を寄せている。
(Live News days 7月1日放送より)