ジャニー喜多川氏も発症したくも膜下出血とは

7月1日ジャニーズ事務所はジャニー喜多川氏が解離性脳動脈瘤によるくも膜下出血であることを発表した。
ジャニー喜多川氏も発症したくも膜下出血とはどのようなものなのだろうか?

めざましテレビの取材に答えてくれたのは、2018年にくも膜下出血を発症。手術やリハビリを経て日常生活を取り戻した40代の女性…

40代女性:
倒れる2日前から右のこめかみが痛くて鎮痛剤を飲んでも全く効きませんでした

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そのくも膜下出血について専門の医師は…

横浜新都市脳神経外科病院 森本将史院長:
脳の外側に起きる出血なんですね。脳の外側ですけど、全部それはくも膜の下になります

くも膜下出血は、脳梗塞や脳出血と並び脳卒中のひとつ。脳の動脈の一部が膨らんでできた動脈瘤が破裂するなどして発症する。脳の損傷次第ではマヒや意識障害などが起きるという。

また、高齢者だけでなく、若い人がかかることもあり前兆を感じることは、少ないのが特徴だ。

ジャニー喜多川氏の解離性脳動脈瘤破裂とは…

動脈瘤は、多くは血管のわかれ目にできるものだが、今回、ジャニー喜多川氏の場合は血管の途中にできる解離性脳動脈瘤が破裂した。

解離性脳動脈瘤について専門の医師は…

横浜新都市脳神経外科病院 森本将史院長:
まずは出血源の動脈瘤を処置することが大事ですよね。もう一回破れないように出来るだけ早く手術をするという事が多いですね

これまでに、歌手の星野源さんや、音楽ユニットglobeKEIKOさんも発症した「くも膜下出血」。
歌手の米良美一さんも2014年に発症しているが2015年にはコンサートに復帰している。

2018年くも膜下出血を発症し、手術をした40代の女性に話を聞くと…

40代女性:
手術は6時間くらいかかったそうです。それからも意識はなかなか戻りませんでした。

くも膜下出血発症後に待っているのは過酷なリハビリ

くも膜下出血の術後に動脈瘤の再破裂があると命にかかわると宣告され心配していたという家族。
幸い、動脈瘤の再破裂はなかったものの、待っていたのは、過酷なリハビリだったという。
左半身がマヒしたことで、理学療法士作業療法士言語聴覚士の3人プロが代わる代わるリハビリをサポートする。

リハビリの中でも、多くのひらがなの中から特定の文字を探したり、時間を計測しながらパズルをするなどの脳のリハビリは思うようにできず、つらかったという。

しかし予想よりも回復が早く、2か月で退院。今でもふらつきやめまいが残っているが左半身のマヒは回復し、日常生活を送れるようになったという。

くも膜下出血発症後の復帰について専門家は…

横浜新都市脳神経外科病院 森本将史院長:
復帰は出血の度合いによって全然変わってきます。80代の方であっても、出血する前に元気だった方は元気に社会復帰される方もいます。

今回取材させていただいた40代女性は毎日血圧を測定し薬を服用しているが、現在病院でのリハビリは行っていないという。

また、くも膜下出血の発症前でもMRIなどを使った脳チェックで破裂前の動脈瘤が発見されるケースもあるということだ。

(「めざましテレビ」7月2日放送分より)