サービス参入5年で急成長
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料理や掃除、片付けなど、依頼のあった家庭に出向いてサポートする家事代行サービス「CaSy」。
自動マッチングシステムによる申し込みの簡素化と低価格化により急成長していて、サービス参入から5年でスタッフは6,000人に拡大した。
全国に散らばるスタッフの質をいかに向上させるか、CaSyなりのユニークな戦略があった。
「揚げたてのチーズカツ、とってもおいしそうですね! いつもありがとうございます」
「メニューリクエストも食材在庫も見えない中でのお仕事、大変でしたね」
感謝やねぎらいの言葉がつづられたメッセージ。
これは、ユーザーからの感謝のメッセージではなく、本部の社員が現場のスタッフにあてて書いたものだ。
現場スタッフの日報に社員が感謝の言葉を返信
CaSyでは、スタッフ6,000人に対し、本部の社員は約30人。
日々、現場のスタッフから寄せられる数百件もの日報に、自動返信のシステムを使いながらも、社員1人あたり週に15件程度、手作業で返信しているという。
現場スタッフ:
1人でサービスに行っていると、孤独や独りぼっちの気持ちになるけど、感謝やねぎらいの言葉をかけてくれるだけで、1人じゃない、味方がいると思えて頑張れます
家事代行サービスの現場では、一人一人のスタッフが顧客と向き合い、単独で業務を完結させる場合が多いため、スタッフが孤独感を感じやすいという。
現場スタッフ:
サービスに行く時は1人で行くんですが、こうやって見てくれて、励ましてくれたり褒めてもらったりすると、それを次につなげて、より良いサービスをしていこうという気持ちになりますね
現場で働くスタッフの人材確保が重要な、家事代行サービス業界。
CaSy・白坂ゆき取締役CHRO(最高人事責任者):
労働力がどんどん少なくなってきている中で、せっかくCaSyで働こうと思ってくれたキャスト(スタッフ)が、働いていて良かったなと、ずっと選び続けてくれる、やめないでいてくれるっていうことが事業上すごく大事なんですね
日報はヒントの宝庫、新たな事業の展開も
会社にもプラス面があるという。
白坂取締役CHRO:
キャスト(スタッフ)の日報はヒントの宝庫なんです。システム改善やマーケティングの戦略にまで影響を与えるようなヒントが入っているので、社員が、そして経営がキャスト(スタッフ)の日報にふれるということには、そういうメリットがあります
実際に、スタッフの日報から予約システムの改善や、掃除用具を販売する新たな事業の展開にも至った。
手作業で、人と人とのつながりを大切にしたことが、スタッフと会社の双方に良い効果をもたらしていた。
(「Live News α」7月1日放送分)