「飲みにケーション」という言葉がある。互いの距離を縮め、仲を深めるには、手っ取り早い手段と考える人は多いだろう。
しかし、一方で「アルハラ」という言葉もある。職場の先輩や上司に誘われることに対し、後輩世代はどう感じているのだろうか? 
答えを探すには、本人に聞くのが一番! ということで、24~26歳の男子たちに集まってもらい、先輩からの誘われ方としてありがちなシチュエーションを元に、NGポイントをダメ出ししてもらうことに。

今回ご協力いただいたのは、以下の3人。

Aくん(24歳・公務員・彼女なし)
Bくん(25歳・保険会社・最近彼女と別れた)
Cくん(26歳・映像関係・彼女あり)

あるあるエピソード1.たまには飲みに誘ってやろう
「アポイントのない思いつきの飲み会」

【先輩のキモチ】
今日は仕事が早く終わったから、たまには後輩たちを連れて飲みにでも行くか! 「おい、今から一杯どうだ?」

【後輩のホンネ】
Aくん「あ~…。気持ちはわかるけど、急に誘われるのはちょっと…。週末ならまだしも、平日に誘われると、次の日の仕事を考えちゃって楽しめないよね」

Bくん「たしかに! どうせ飲むなら思いっきり飲みたいし。平日だとしても、せめて前もって言ってくれれば、仕事のペース配分とかもっとうまくやる」

Cくん「予定が入ってるときも断りにくいしね。急に誘うくせに、断ると『ノリ悪いなぁ』感出すからイラッとする(笑)」

ーーなるほど。じゃあ、どこを直せば喜んでついて行きますか?

Bくん「喜んで行くかは何とも言えないけど(笑)とりあえず、急じゃないなら行くかな。せめて前日に、『明日早く終わったら飲みに行こうぜ』とかひと言でも欲しい」

Aくん「その方が店に入るのもスムーズだしね。あと、終電の30分くらい前には帰してほしい」

後輩世代は、“急なお誘い”に抵抗があるようだ。また、翌日の仕事のこともきちんと考えている。せっかくの飲み会とはいえ、適度に余裕を持って楽しむのがコツということだろう。

教訓:思い付きの酒の誘いはご法度! 平日は避け、ずるずる飲みもしない!

あるあるエピソード2.出会いの場を提供!?
「合コンのお誘い」

【先輩のキモチ】
いよいよずっと気になってたあの娘と合コン! 人数も足りてないし、彼女もいないようだからあいつも誘っちゃおう!

【後輩のホンネ】
Bくん「合コンとか女が絡むと面倒!」

Aくん「明らかに人数足りなくて呼ばれた感あると萎える」

Cくん「先輩たちがわりと本気だから、必然的に盛り上げ役とかダメキャラポジションにならない?」

一同「なるね(笑)」

Aくん「あと、俺が女性陣と盛り上がると不機嫌になるのはやめてほしい。でも、『女性×酒』で先輩の本性が見えてくるから、1回くらい行った方がいいのかも」

ーー合コンそのものより、先輩の振る舞いの方が気になるということ?

Aくん「そう。やっぱり彼女は欲しいし、候補の女性に出会えるわけだから、合コンはむしろ歓迎!」

Bくん「先輩と一緒だと、こっちが本気になれないから、やっぱり友だちと行く方が楽しいね」

“後輩の相手を探してあげたい”という狙いがあるなら良いが、自分中心の合コンに熱を入れ過ぎると、後輩からのイメージも変わりかねないようだ。

教訓:合コンでは女性だけでなく、後輩にも気を遣うべし!

あるあるエピソード3.女性がいないと盛り上がらない!? 
「風俗やキャバクラなどへのお誘い」

【先輩のキモチ】
男だけで飲むのもなんかむなしいよな…。やっぱ女がいた方が楽しいし、キャバクラでも行くか!

【後輩のホンネ】
Aくん「いるいる(笑)男だけで飲んでもつまんねーとかいうやつ(笑)キャバクラとかガールズバー行くとさ、普段カッコイイ先輩もデレデレするじゃん? イメージ崩れる」

Cくん「次に会った時、反応困るよね。それと、酔ったついでに風俗みたいな流れがあって、それが嫌!」

Bくん「友だちとか同期ならまだわかるけどね。先輩たちとは行きたくないかな。既婚の先輩も平気で行くけど、『何してんの!』と思う」

ーーそういうお店に行くのは抵抗があるんですね。男同士が集まると、どうしてもスケベな話になることが多いと思いますが、その辺は?

Aくん「お店も嫌だけど、『昔はモテた』とか『俺のアソコは』とかも苦手かも。同じ下ネタでも、先輩が言うとなんか引く」

Cくん「わかる! 生々しく自分の性癖とか行為の様子とか話す人いるけど、別に知りたくないよっていう」

Bくん「男同士でしか話せない仕事の話とかもあるじゃん。エロ話の前に、『悩みがあったらいつでも言えよ』くらい気にかけてくれたら、どこまでもついていくのに(笑)」

同じ男性とはいえ、後輩的には、先輩のプライベートまで垣間見えるのはお断り。昔の恋愛武勇伝も語ってしまいがちだが、後輩の前ではあまり口にしない方が賢明だ。

教訓:先輩の下ネタは不評。あくまでも先輩・後輩という距離感を保つべし!

最後に、「そもそも先輩や上司との飲み会をどう思うか」聞いたところ、「気を遣う場面が多過ぎる」と、みな口をそろえた。開始早々お酌をして回り、愚痴を聞かされ、空いたグラスを片付け、次の注文をする。息つく暇もなく、空気を読んで動き回る後輩たち、これでは飲み会に行きたくないと思うのも当然だろう。
自分たちもそういう経験をしてきたと思うが、同じことをするのではなく、さりげなくフォローしてあげるなどすれば、誰もが楽しめる飲み会になるのではないだろうか。

文=明日陽樹/考務店
イラスト=タナカケンイチロウ