ネット上でバズっている人をとりあげる「バズりびと」。今回は、人の体や物にリアルなペイントを描く作品などで話題のアーティスト・イラストレーターのチョーヒカルさん(24)に迫ります。

紙を買いに行くのが面倒くさかった!?

古市憲寿
すごい!本当に絵と写真との区別がわからない。

鈴木理香子アナ
電球のアートはちょっとずつ描き足してコマ撮りしてるってことですか?

チョーヒカル
そうですね。光るところは一気に描き直して写真撮って、あとは逆再生です。すごい頭蓋骨がきれいな人を路上でスカウトした。全然知らない人をこのために。

鈴木
電球のアートはどのくらい時間かけて撮影しました?

チョーヒカル

7時間ですね。描きながら撮るので。

古市
もともと人に描こうっていうのはいつ頃から始められたんですか?

チョーヒカル
「ボディーアートするぞ」みたいな気持ちは持ったことがなくて、絵を描きたいと思ったときに紙を買いに行くのが面倒くさいみたいなことがあって、それで自分の手に描いたんですよ。それをSNSにあげたらみんなが褒めてくれるみたいな感じになって、承認欲求を満たされることがあってそこからやり続けてる。

古市
リアルなものを手とかに描くのは難しいんじゃないですか?

チョーヒカル
塾の講師に言わせると、私は紙に描くより手に描いた方がうまいらしい(笑)

佐藤英典(ロケットニュース24

先ほどの作品が7時間かかるってことは、例えばモデルの人がトイレ行きたいとか、お腹すいたとかはないんですか?

チョーヒカル
お腹だとかがんだりすると絵の具にひびが入っちゃったりするので、立ちっぱなしでなるべく動かないで下さいっていう過酷な現場です。

古市
モデルさんが「もう無理っ」とかないですか?

チョーヒカル
立ってずっと描かせてもらってた時に、貧血みたいになっちゃって「ごめんなさい」と思いました。

古市
チョーヒカルさんの作品ってすごく現実から離れた感じなんですけど、ご自宅の風景が生活感あふれてて興味深い(笑)

日本より先に海外が目をつけた

チョーヒカル
これはサムスンの広告です。

古市
へぇ~、やっぱりそういうのめっちゃ儲かるんですか?

チョーヒカル
広告は海外からの方がギャラはいいですね(笑)

古市
むこうはどうやってチョーヒカルさんを見つけたんですかね?

チョーヒカル
作品を載せてるホームページがあるんですけど、大体そこのメールから依頼がくることが多い。一応英語がしゃべれるので。

古市
どこかに留学したとか海外にいたとか?

チョーヒカル
海外ドラマがめちゃめちゃ好きなんで、字幕を紙で隠して見続けるというのを高校生の時にやってたらできるようになりました。この前ドイツで個展させて頂いたんですけど、それもギャラリーの方が私の作品をみつけてホームページから連絡をもらいました。

古市
世界中から見つけられて面白いですね。

チョーヒカル
面白いですね、インターネット様様です。

鈴木
日本と海外での活躍どっちが先でしたか?

チョーヒカル

ちゃんとしたお仕事になったのは海外のほうが早かった。日本だと変な女がいるぞみたいな、女子大生だったんで「キモイ絵を描く女子大生」みたいな感じで紹介はたくさんしてもらったんですけどお仕事につながったのは海外のほうが早かった。

何に描いてある?

鈴木
バナナにきゅうりを描いたってことですか?

チョーヒカル
そうです。頭おかしいですね(笑)

鈴木
こういう発想ってどこからくるんですか?

チョーヒカル
でも似てるじゃないですかバナナときゅうり

古市

ドーナツは何に描いてるんだろう、ガムテープ?

正解は…

チョーヒカル
正解はオレンジ穴の部分も描いてる

古市
なるほど!本当の穴じゃないんだ、よくできてる。

鈴木
これにドーナツ描いてみようっていうのはふと思いつくんですか?

チョーヒカル
意識的にスーパーとか行って「これはこれに似ているかもしれない」とメモりながら徘徊するっていうのをたまにやります。

古市
アイデアはいまのところ困ってない?

チョーヒカル
そうですね2,3時間粘ればどうにかなるっていう感じです。

古市
今後どういう方向でやっていきたいとかありますか?

チョーヒカル

私ボディーアート5回ぐらい飽きてるんで(笑)今は幅広くやりたいことを、イラストの仕事とか漫画とかエッセーとか書かせてもらっている。好き放題やってます。

古市
普通の絵だと下絵があるじゃないですか、ボディーアートはどうしてますか?

チョーヒカル
一発描きです。水でちょっとずつ落とせるので、修正しながらっていう感じで。

鈴木
子供のころから絵を描くのは好きだった?

チョーヒカル
そういうステレオタイプにあてはまるのはすごい悲しいんですけど…はい、昔から絵は好きでした(笑)クラスで絵のうまさが3番目くらいでした…学園祭のTシャツ描きとかも任せてもらえないような。武蔵野美術大学に入る前に一浪していて、受験の過程で1年間毎日ただ絵を描き続ける生活をしてそこで技術がついた

古市
そこで嫌にならなかったんですね。

チョーヒカル
超楽しかったです。できることなら三浪くらいしたかった。

道具を見せてもらいました

アクリル絵の具
筆洗いバケツ

古市
どういう絵の具を使ってる?

チョーヒカル
普通の高校の美術の授業で使うアクリル絵の具と、専門的なボディペイント用の絵の具も合わせて使っています。

古市
汗で落ちたりとかしないんですか?

チョーヒカル
ものすごい汗をかかれたら落ちます。筆洗いバケツは、みんながよく見たことがあるやつ。

古市
でもすごい汚い(笑)

チョーヒカル
穴が開いてて入れちゃいけない部分がある。

古市

も意外と汚い。

チョーヒカル
すごいずぼらなんですけど、「アーティストだからね」みたいな感じで許されて生きてきてしまった。

古市

ずぼらな道具の使い方と緻密な作品とのギャップが面白いですね。さっきから絵の具を投げ入れてるんですよ(笑)

ノールックで投げ入れる

スタジオの出演者に描くとしたら?

古市
パンチパーマの佐藤さんに絵描くとしたら?

チョーヒカル
ロケットニュースの方なんですね。ロケット描きますか、窓とか宇宙とか。

古市
体に窓があるって面白いですね。

鈴木
古市さんには?

チョーヒカル
脱げますか?

古市
あーちょっとまだダイエットが(笑)でもちょっと痩せた体に描いてもらえばいいのかな。

チョーヒカル
男の人にHカップを描くこともありました。筋肉も描けますよ。

鈴木
最後に今後の目標を教えてください。

チョーヒカル
あんまりかっこいいことは言えないんですけど、ものをつくるのが本当に好きなのでこのまま好きなものを作って、ヒモの1人や2人養えるようになることが目標です(笑)