去年末に、いわゆる「まとめサイト」で不確定な記事や著作権を無視するような転用が見つかり、ネットメディアの在り方に一石を投じた「WELQ騒動」。
こうした中、騒動の発端となり既に閉鎖されている「WELQ」の記事を集めて公開しているWELQ資料館というサイトが開設されました
第三者によって作られたこのサイトは、「『WELQ』によって、権利を侵害された人がその被害状況を確認できるように復活させたという名目でしたが、この話題がネット記事で拡散されて批判が集まり、サイトが閉鎖されました。
このサイトにアクセスすると「歪曲して拡散されるネット報道が落ち着くまで閉鎖します。事実関係をよく調べずに扇情的なタイトルでPVを稼ごうとするメディアにはもうコリゴリです。」とのコメントだけが表示される状態となっていました。(3月1日現在)

第三者が作った「WELQ資料館」

今回の騒動はどういうことなのか?スマートニュースの松浦茂樹氏に解説してもらいました。

WELQ資料館は第三者が「WELQ」サイトのデータをコピーして新たなウェブページを立ち上げた。よくよく見てみると、広告の部分が第三者のアフィリエイトコードだったり、DeNAは関係なかったりっていうのがあって「丸パクリしたらまずいんじゃないの?」ということでいろんなサイトからツッコミが入ってあっという間に閉じられた。
現在のサイトには捨てゼリフのようなことが書いてあるんですけど、そうは言ったってそもそもねぇ…という話。僕からすると捨てゼリフに思える。

全然関係ない第三者が便乗して広告費を稼ごうとしたと思われるが、実際に稼ごうとすると検索に引っかからないといけない。ウェブサイトは開設したらすぐに引っかかるものではない。大体3カ月くらいかかると言われているので、このサイトがすぐに検索に引っかかるかというとそんなことはない。結構早めに見つかっちゃったもんだから、これで騒がれて突っぱねてもしょうがないから閉じちゃった、ということではないか。

(※その後、「WELQ資料館」のサイトに「お詫び」のタイトルで新たな文面が掲載されていました)

この記事の画像(3枚)

騒動から約3カ月 ネットメディアに変化は?

そもそもWELQ問題って何が問題だったかというと、記事の信憑性。第三者のユーザーがブログ記事みたいに書いてその記事があたかも公式であるかのごとくネットの検索に引っかかってしまう。「それはダメだよ」って言っても「これは第三者の人が書いたブログみたいなものだから、ユーザーが書いたものだから担保できません」と記事の信憑性がないままサイトの運営がされていた。

それでいうと、今は第三者の人が書いたものを集めるというのはだいぶ少なくなった。いまだにプラットフォームとして言ってるのは「NAVERまとめ」。

「ユーザーが勝手にまとめたものについてはユーザーが作ったもので、我々はプラットフォームである。ただ監視とか強化体制も作ってやっていきましょう」みたいな発表をしていて、その方針のもとに運営している。一番大きい所が残った。

「まとめサイト」には、二番手三番手四番手といろいろあったが、ユーザーが記事を作ってアップするタイプというのがだいぶ小さくなった。どのサイトも「公式まとめです。編集部が存在してその編集部がまとめた記事になっています。信頼性も担保してやっています」というように、従来のユーザーがたくさん投稿するサイトじゃなくていわゆるウェブメディアサイトみたいな形に変わってきている。

鈴木理香子アナ:平松さんは、ネットメディアの変化感じてます?

平松秀敏デスク:私はあまり見ないので変化は感じないけど、この騒動を見たときは、自分は一応テレビメディアで厳しく教育されてきたから「こういう世界があったんだ」と。裏どりとかね。「へぇ、そんなんだったんだ」っていう。

松浦教育受けてる受けてないの話で言うと、別にその現状は変わってない。この騒ぎがあって2、3カ月でネットの教育とか議論が交わされたかっていうとまだそこまでいっていないというのが事実。ネット上にでてるコンテンツはテレビ局とか新聞・雑誌とか何かしらの教育を受けた人が書いていることもあるが、ネット発で書いている人がたくさんいるのも事実。そこの教育の部分にコストをかけましょうとなっているかというと、そこまではなってない。
ただ、信頼できるライターの指名がかかるなど個人の技量にスポットがあたってきた。編集プロダクションですかね。記事の記名性が強くなって、ライターのパワーが強くなって、どこどこのプロダクションのライター講座が凄い人気になっていて、そこでみんな集まってきて学ぶという流れがでてきているのは事実です。