テレワークとは、ICTを活用した場所や時間にとらわれない働き方のことで、働く場所によって「在宅勤務」、「モバイルワーク」と「サテライトオフィス勤務」に分けられる。 

テレワークのメリットは、通勤時間の削減や、子育てや介護で離職せざるを得ない人たちも自宅などで働けること、さらに住みたい場所に住んで働けることなどがあげられる。

一方、デメリットとしては、長時間労働につながりやすいことや、オフィスにいないことで公平な人事評価がなされるか懸念が残ることなどだ。

日本でのテレワーク人口はわずか3%

現在日本でのテレワーク人口はわずか3%。果たしてテレワークは普及するのか?

牧島さんは2020年の東京五輪がターニングポイントになると指摘する。

牧島さんーー「ロンドン五輪のレガシーには、テレワーク普及もありました。五輪の期間中、混雑を緩和するため出勤しないでやってみようと始まり、その後テレワークが普及しました。東京でも同じことが期待できます」

テレワークは地方創生の起爆剤にもなる

一方、テレワークは地方創生の起爆剤にもなりえる。

徳島県といえば人口減少が進む「課題先進県」だが、県はIT環境の整備によってテレワーカーを呼び込み、一部自治体では人口増を実現した。

IT起業家が集う美波町では、子どもを持つ東京本社の社員がテレワークをする場合、子どもが東京と美波町の学校を行き来しやすくする、全国初のデュアルスクールというシステムを採用した。

この制度によって美波町は、子どもの学校がネックになって地方で働くことを躊躇していたテレワーカーを呼び込みたい考えだ。

総務省による都市部住民へのアンケートによると、農村や漁村に住んでみたい人は3割で、特に若い世代が多いという。

一方、地方へ移住する場合気になるのは、今の収入を維持できるかどうかだが、テレワークなら本社での収入が保証される。さらに、通勤時間が削減される分をクリエイティブに変えることも可能だ。

働き方改革は、家庭の意識改革でもある

現在、共働きで6歳未満の子どもを持つ家庭では、家事の分担は男性が2割程度で、ほとんどは女性が担っている。
時間で見ると、女性は平均で7時間41分、かたや男性は1時間程度。
欧米の男性の家事の時間は3時間程度なので、日本の男性の家庭参画率の低さは一目瞭然だ。

政府では、男性の家事の時間を2020年までに2時間半に引き上げるのを目標にしている。

牧島さんーー「女性の願いをかなえられる社会にしていくのは、政治の責任ですが、男性の意識改革を同時に進めないといけません。日本は今まで少し努力が足りなかったといえます」「国会では、議員は委員会の質問を早めに出すなど委員会の改革を行っています。また、ITを所管する総務省では、全職員を対象にテレワークできるようになっていて、たとえばお子さんが発熱した場合、テレワークに切り替えるのもオッケーです」

テレワークや男性の家庭参画は、官民挙げて普及に取り組むべき課題なのだ。