『LGBT』という語が何を意味するか、いちいち説明せずに多くの人が使うようになってきました。映画やドラマに出てくるゲイやトランスジェンダー役が、特殊なキャラではなくごく普通の隣人や同僚として描かれるようになってきました。

その一方で、昔からある間違った知識や価値観に基づく誤解や偏見も少なくありません。

『東京レインボープライド2017(以下TRP)』は、LGBTが差別や偏見にさらされることなく自分らしく生きられる社会を目指すイベントです。

今年6回目を迎え、内容は同性カップル向けの法律相談、LGBTの子を持つ親の勉強会から出会いのパーティーまで。トランスジェンダー向けのスーツやドレスをオーダーできるブースもあります。最も注目されるパレードには、去年は沿道の人々も含め7万人以上が参加しました。

ちなみに同様のイベントはこの時期に世界各地で開催され、NYのプライドパレードには去年200万人が参加しました。この時期なのは、ゲイパレード始まりのきっかけと言われる「ストーンウォールの反乱」(1969年NYのゲイバーに警察が踏み込み、暴動と化した)が6月に起こったからです。

とはいえTRPのパレードはとってもハッピーです。ある参加者は「私たちの権利を認めてほしい!と声高に叫ぶより、私たちのことを知ってほしい」と言います。「最近LGBTが増えたよね」と聞くことがありますが、彼らは増えたんじゃない。今までその存在を認められなかったり、隠して生きざるをえなかったのです。

去年のTRP、代々木公園のフェスタには家族連れやカップルがたくさん来ていて、楽しそうにブースを覗いたりライブを見たり、お弁当を食べたりしていました。それを眺めていたら誰がLGBTで誰がそうでない人か、そんなことを考えるのも馬鹿馬鹿しくなりました。

ゲイの友人が言いました。「阿部知代さんにとって女であることは阿部知代さんの一部でしょ?僕にとってもゲイであることは僕の一部で、全てじゃない」

LGBTが取り立てて語られることの無い社会、例えば眼鏡をかけている人みたいに普通に近くにいて、特にそれについて話題にすることもない。そんな社会になればいいなと思っています。