ホウドウキョク『LGBT LIFE』担当の山口ディレクターは、パートナーと家を購入し仲良く暮らしていたが破局、家が相手名義だったので家を追い出されしばらくホームレス生活を送ったという過去を持つ。家賃は払っていたが現金で手渡していたので履歴も無く、泣き寝入りだった。

その苦い経験からの企画が「同性カップルが作っておくべき4つの書類」。実はこれ、男女の事実婚カップルにとっても役立つ情報だ。

ゲストは東中野さくら行政書士事務所の永易至文さん。当事者でもある永易さんはこの問題のスペシャリスト。

現在の日本において「法律婚」は男女間の制度で、相続や税制で特別の地位が与えられる。それを享受できない同性カップルは「契約婚(証書婚)」つまり書面で法律婚に近い権利を得ることが必要となる。ちなみにこれは、世田谷区などが出しているいわゆる「パートナーシップ証明」とは別のもの(渋谷区では「合意契約公正証書」「任意後見契約公正証書」が必要など自治体により規定は異なる)。

同性カップルたちの人生に寄り添って考えてみると…。

(1)パートナーができる⇒「パートナーシップ契約書」
財産の管理や子供の親権など、のちに問題になりそうなことを書いておく。内容は自分たちで決められる。

(2)パートナーが病気になる・事故に遭う⇒「医療における意思表示書」
「パートナーに病状説明をしてほしい」「面会したい」など書いておき医療現場で示す。法的に家族ではないので事故に遭っても連絡が来ないことがあり、「緊急連絡カード」(自分で作れる)にパートナーの連絡先を書き財布に入れておくのも良い。

(3)パートナーが認知症になる⇒「成年後見制度」
判断能力がなくなった際に財産の管理、医療契約などをパートナーが行える。公正証書での「任意後見契約」を結んでおけば公的なパートナーと認めてもらいやすい。

(4)死別=遺言書
財産を親族(法廷相続人)以外のパートナーに渡すために必要。親にカミングアウトしていない場合などトラブルになりやすい。

公正証書を作成すれば安心だが費用もかかる。自分で無料で作れる書類もあるのでよく調べたい。

「日本でもいずれは同性婚が認められてほしいですが、それまでは既存の制度を利用して自分たちの暮らしを守りましょう」と永易さんは語っている。