愛媛の美しい風景を表現した切り絵。実はこの切り絵は、福田和子事件など数々の難事件を扱った元愛媛県警の名刑事が手がけたものです。鋭い観察眼を生かした繊細な切り絵の展覧会が28日、テレビ愛媛ロビーで始まりました。
雪が舞う大洲市の臥龍山荘。舞い落ちる雪は細かな曲線で柔らかく表現されています。
テレビ愛媛のロビーで28日から始まった切り絵展「愛媛を刻む」。伊予市の旧灯台や内子町の町並み、道後温泉本館など、愛媛の風景を描いた作品が50点以上並びます。
この美しい風景を一枚の黒い紙から切り出したのは、松山市在住の中井邦彦さん。この日は80歳の誕生日です。
中井邦彦さん:
「私の義理の弟が5年位前に病気で亡くなりまして、それで何か供養になるものをどうかなと思って考えよりましたら、下灘の夕日が非常に美しかったので、それを切り絵にして妹のところに持っていったら非常に喜んでくれまして、それで供養になるなと思って始めたのがきっかけ」
実は中井さんは愛媛県警の元警視。数々の難事件を追ったデカだったんです。中井さんは現役時代、数々の事件を捜査し、殺人を犯して15年近く逃亡した福田和子事件では、松山東警察署の刑事1課長として捜査を指揮しました。
その粘り強さは、今の作品づくりにも。一つ仕上げるのに20時間から50時間。切り間違えれば、一からやり直しです。
中井邦彦さん:
「張り込みなんかもそうなんですけど、非常に根気がいりますんで。何時間も、長いときは何日も張り込みするようなことがありましたから、(切り絵には)それに通じることがあるんじゃないでしょうかね」
細かな線と鮮やかな色で表現された愛媛の風景に、訪れた人が見入っていました。
この切り絵展は入場無料で、テレビ愛媛のロビーで30日まで開かれています。
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