“保護主義”モードも入ったG7?…普段と違う面?注目

安倍総理大臣は26日、27日にイタリアで開かれるG7サミットに出席するため羽田空港を出発した。サミットでは北朝鮮のミサイル発射への対応、テロ対策や世界経済が議題となる見通し。

サミットには排外的な姿勢をとるトランプ大統領も参加する。排外主義というのは、よその国からテロリストや自国の治安や秩序を脅かすものは何でも排除するという政治的な政策方針。自分たちの国の産業を保護するために海外からの輸入はなるべく止めたいというのが、経済でいう保護主義。

保護主義はトランプ大統領を中心に、去年くらいから先進国で議論が盛り上がりを見せているところがある。そんな中での主要7か国での首脳会議なので、今年はかなり普段とは風向きが違った点に注目したい。

“初顔”が多い今回のG7サミットの顔ぶれ

G7サミットは、年1回行われていて、世界の先進国のリーダーでは、ドイツのメルケル首相が最も多く参加している。メルケル首相はとても頭脳明晰なリーダーで、旧東ドイツ出身で、少女時代には物理学や数学で秀才少女といわれていた人、そのあと政治の世界に転じた。いま、ヨーロッパの盟主的的存在。

フランス・マクロン大統領、イギリス・メイ首相、トランプ大統領、イタリア・ジェンティローニ首相が初めて。カナダ・トルドー首相は2回目。

この記事の画像(4枚)

“MAGA” 自国の産業ばかり強くする経済政策の論調

去年の6月にEU離脱が大きな話題になった。11月にトランプ大統領が当選して以降、大きな国際経済会議は今年に入り2回行われているが、雰囲気が変わってしまった部分がある。マーケットではよく言うのだが、いう“MAGA”(メイク アメリカ グレイト アゲイン)という“アメリカをまた偉大にする”というトランプ大統領のフレーズ、自国の産業ばかり強くするという経済政策の論調が出ている。そうした保護主義的主張が出たときにどういう風にサミットで調整するのか、今までのサミットとは違うところがある。

今までのG20やG7の財務大臣・中央銀行総裁会議では、経済政策に関して必ず「保護主義への反対」というのを発表文書などに書いていた。今年に入ってからこの文言が無くなっている、アメリカへの配慮ではないかと考える。

アメリカは世界最大の経済国のため、アメリカが猛烈に反対すると、グループとしてまとめる文書がなかなかできない、という現実がある。

サミットは自由主義経済の先進国が自由貿易を進めて世界経済を活性化しようという哲学できている。去年までのサミットでも「あらゆる形態の保護主義と戦う、保護主義をしてはいけない」ということを、先進国7か国の首相で確認した。

首脳会議に先立って事実上の事前地ならしになる、G7関連の今年の経済会議では、アメリカに配慮して「保護主義への反対」の文言がなかった。

“自国チュー問題”調整が議題となる変な・初のサミット?

今回は、自国だけがよければいいという「自国中心主義」の問題についても、トップリーダーが集まって、面倒な調整もしなければいけないかも、という、実は、初めてで、変な、違ったベクトルが入ってくる主要国の首脳会議になっている面がある。そのため、26、27日に行われる会議で、どういう宣言がでてくるのかということをよく読み解いて、これからどうなるのかを見ていかないといけない。



(執筆: 大山泰)