見合う成果は得られた?“おもてなし外交”

米メディアから「週末の遠足のよう」との声が挙がるほどの“おもてなし攻勢”となった、トランプ大統領の日本訪問。果たしてその成果はあったのだろうか。

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セルフィーで記念撮影をしたゴルフに、現役のアメリカ大統領としては初となる大相撲観戦・炉端焼き専門店での夕食会。
そして、外国の元首とお会いになるのは即位後初めてとなる、天皇・皇后両陛下との会見。
さらには、安倍首相は通算11回目となる日米首脳会談に、トランプ大統領に合わせたと思われる赤いネクタイ姿で臨むなど、細やかな“おもてなし”が見て取れた。

トランプ大統領:
米国を代表して、皇族の皆さまへご招待、そして温かいおもてなしに感謝の気持ちを表したい。大変すばらしい。私もメラニアもこの「日いずる国」を再び訪問することができてとてもうれしい。

令和初の国賓となるトランプ大統領への、おもてなしの数々。
日本政府が全力で繰り出した“接待攻勢”のかいあってか、懸案だった日米貿易交渉の合意について「7月の参議院選挙の後まで待つ」として、夏の参院選に影響が出ないよう、事実上先送りすることを表明した。


米日関係はこれまでで一番いい関係が築けている」としたトランプ大統領。
警備などの費用も含め、異例中の異例とも言える今回の“おもてなし攻勢”だが、果たしてそれに見合う効果は期待できるのだろうか?
フジテレビ・風間晋解説委員は「決して高い出費ではなく、日本にとって無形の財産」と分析する。

風間晋解説委員:
貿易交渉に関しては、大統領がツイートしてるだけの話ですが「合意のタイミングは譲るから中身はちゃんとこっちに返してくれよ」ということなのかなと思いますけど…今の段階で、総合的に見ると「決して高い出費ではない」と思っています。

というのも、世界中の首脳が「あのトランプさんとこんなに長く一緒にいられるなんてアベはすごい」って思ってると思うんですよ。
普通2泊3日で済むところを3泊4日にして、丸々1日をおもてなしに費やしたじゃないですか。それは安倍さんにとっても日本の外交にとっても、無形の財産だと思うんです。

普段、煙たがられることが多いトランプ大統領も、だから「シンゾウ、そこまでやってありがとう」って思っているんじゃないかなと思うんですよね。

トランプ大統領はあす28日には安倍首相と海上自衛隊の護衛艦「かが」に乗船、午後は羽田空港から帰国する予定だ。


(「Live News it!」5月27日放送分より)