家畜伝染病の「豚熱」が発生したことを想定した防疫訓練が12日、秋田市で行われ、各部署から集まった秋田県の職員が、万一に備えて防護服の着方や車両の消毒方法などを確認した。

 「豚熱」は、ブタやイノシシが感染する家畜伝染病で、致死率が高く感染力も強いのが特徴。人には感染しないといわれている。国内では、2018年に26年ぶりに岐阜県で発生し、2020年に入ってからも全国各地で確認され、9月には東北で初めて福島県で確認された。

 県内で豚熱の感染が確認された場合、県では各部局から職員を招集することにしていて、12日は20人が参加した。はじめに、家畜保健衛生所の担当者から防護服の着方を学んだ。防護服は、二重で着ることになっていて、おでこや首など少しの隙間でも肌を露出させないことが重要。その後、豚熱の発生現場に出入りする車両の消毒の仕方も学んだ。

 県総務課の男性職員は「防護服を着て、眼鏡が曇ったりマスクが息苦しかったりという経験ができた。(豚熱が発生したら)県職員総出で防疫にあたらないといけないと思うので、迅速な作業着手につなげていきたい」と話した。

 県内では11月2日までに、野生イノシシの目撃件数は141頭と過去最多を更新していて、ここ数年急激に増えている。こうしたことから、県では冬場は積雪でイノシシの動きが鈍くなり銃で狙いやすくなることから、2020年度の狩猟期間を1ヵ月延長し積極的なイノシシの捕獲に努めていきたいとしている。

 県畜産振興課の畠山英男課長は「まずは、農場への野生動物もウイルスも侵入防止の徹底が大切。万一の時には、こういう対応をして秋田県の養豚業を守っていくために取り組んでいきたい」と話した。

 訓練に参加した県の職員は、県内での豚熱の発生に備えて気を引き締めていた。