宮城県石巻市の大川小学校などで、6月9日、この春採用された教職員を対象にした防災研修が行われました。
東日本大震災の津波で、児童74人、教職員10人が犠牲となった石巻市の大川小学校。
大川小学校で次女を亡くした 佐藤敏郎さん
「今、ここはすごく特別な場所になりましたよね。“あの”大川小学校とここ。“あの”って言われる。“あの”ではなかった日々がありました。それを忘れたくないし伝えていきたいと思います」
この防災研修は、災害が起きた時、子供の命を守るための知識や心構えを学んでもらおうと、県教育委員会が2021年度から毎年、行っているものです。
今年度は県内4カ所で行われ、このうち大川小学校には、今年度採用された109人が参加しました。
佐藤敏郎さんは、当時6年生だった次女・みずほさんを亡くしました。自身も学校の先生だった佐藤さんは、事前に備える大切さを訴えました。
佐藤敏郎さん
「防災は希望だよね。助かって喜ぶためにあるんだから、防災は悲しみとか恐怖のためにあるんじゃないんだよ。助かって喜ぶ、ハッピーエンドなの。ハッピーエンドじゃなきゃだめなんだ。みんなで助かって喜ぶ未来のためにあります。希望の防災です。そこから逆算して、やるべきこと知るべきこと、それが防災さ」
このあと、教職員たちは場所を移し、石巻市内の中学校の校長で、大川小の当時6年生だった長女、小晴さんを亡くした平塚真一郎さんから、備え続けることの大切さを学びました。
平塚真一郎校長
「防災に正解は無いんですよね。ただ大切なのは、これで本当に大丈夫なのかな、これで本当に命を守れるのかな、そういうことを常に考えていくことが大事なのかなと思っています」
あの日の経験をつなぐ取り組みは、教育現場で確実に続いています。
中学校教諭
「一つひとつの命を預かっている立場だということを強く実感しました。その一つ一つの大切な命を、これからどうやって守っていくのか考えていかなくてはならないなと思いました」
支援学校教諭
「今の日常が当たり前ではないということをすごく実感しました。生徒のいまの時間を大切にしながら、生徒自身にも、やはり防災教育の部分では未来の命を守るために、自分にできることは何かなと考えながら、組織として取り組んでいきたい」