京都市伏見区の住宅街に突如、現れた”謎の山”。少なくとも去年10月までは存在していなかったとみられます。

周辺には住宅もある中、梅雨入りを迎え、周辺住民が「雨が降って崩れてきたら大変」と、不安の声を上げています。

取材を進めると、山は「産業廃棄物」が積み重なったものであることが判明。

保管の届け出は出ているということですが、京都市は「届け出られた量を明らかに超えている」と説明し、「早急に是正させなければ」として行政代執行に踏み切る可能性も示しています。

■3階建てマンションより高い「謎の山」 去年10月以降に突如できたか

京都の観光名所の1つ、伏見稲荷大社から南に1キロほど離れた住宅街を歩くと、ある異変が目につきます。

住宅街のど真ん中に3階建てマンションよりも高くそびえる山があるのです。

地元の人も「あんなんあったかな?」と話す、突如できた「謎の山」。いつ現れたのかでしょうか。

近くに住む人は「私が知ったのが去年10月ぐらいだと思います」と説明。

ことし4月に撮影された写真では、くっきりと謎の山が見えていますが、去年4月に撮影した写真では、山がありません

【近くに住む人】「桜がきれいに咲いていたのでということで、うちの妻が撮った写真なんですが、形も何もなかったんです」

その後、去年10月に撮影された最新の航空写真を見ても、まだ山の姿はなく、これ以降に急に現れたものだとみられます。

■山の正体は「積み上げられた産業廃棄物」

この”謎の山”の正体とは一体なんなのか。近くまで行ってみると、コンクリートのようなものが積みあがっている様子が確認できました。

積み上げられていた山の正体は「産業廃棄物」でした。

きょう(6月9日)、上空から確認すると、産業廃棄物の山では重機が作業している様子が見られました。崩れないように重機で固めているのでしょうか。

【近くに住む人】「この近辺の人は、すぐ裏になりますのでね。乾燥していたら、まず砂ぼこり・土ぼこりが立ちますので。洗濯物が汚れるとかいうようなこともあるかなと思いますけど」

■“届け出済み”も市は「届け出た量を超えている」3月に「半年かけ撤去」計画書も…

一体なぜ、「廃棄物の山」は作られたのでしょうか。

京都市によると、京都府宇治市内の業者が解体工事で出た産業廃棄物をこの場所に保管するとして、2年前に届け出ていたということです。

しかし京都市は「現在積み上げられた廃棄物は、届け出られた量を明らかに超えている。ことし3月には『半年かけて撤去する』という計画書が提出されたが、廃棄物は減らず逆に増えた」と説明しています。

■近隣住民「これからきつい雨やら降ったら、崩れてきたら大変なことなる」

産業廃棄物の山のすぐそばには、2階建てのアパートが建っています。

産業廃棄物や土砂の不適切な埋め立てを巡っては2021年、静岡県熱海市で大雨をきっかけに土石流が発生し、28人が死亡しました。違法な「盛り土」が被害を拡大させました。

京都市にはすでに複数の苦情や相談が寄せられていて、梅雨のこの時期、住民からは不安の声があがっています。

【近くに住む人】「これからきつい雨やら降ったら、崩れてきたら大変なことなるさかいに」

【近くに住む子連れ】「住宅街が多いから、崩れたりしたら危ないなと思う」

【近くに住む人】「そらもう早いこと、無くしてもらいたいのはね」

■京都市は「状況が改善しなければ行政代執行に踏み切る可能性」

取材班は、当該の業者に取材を試みましたが、電話をかけてもつながることはなく、話を聞くことはできませんでした。

住宅街に現れた産業廃棄物の山。京都市は「早急に是正させなければ」と危機感をあらわにしていて、状況が改善しなければ行政代執行に踏み切る可能性もあるとしています。

(関西テレビ「newsランナー」2026年6月9日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。