入場料は税込み1620円

「本離れ」が伝えられる中、売り上げ増加に成功した書店がある。

都内にある「文喫」。
一見普通の本屋だが…

「文喫」

階段の先は有料エリアとなっている。
受付で1500円を払って入る有料エリアには本がずらりと並び、その周辺にはゆったりとくつろげるスペースが設けられている。

有料エリア

「文喫」六本木・伊藤晃店長
本を選ぶという体験が、美術館や博物館と同じぐらい価値があるという思いで、入場料を税込み1620円に設定しています。

「文喫」六本木・伊藤晃店長

入場料を払えば、営業時間の午前9時から午後11時まで何時間でも滞在でき、本格的なコーヒーなども飲み放題。
追加料金でハヤシライスなどのフードも注文できる。

丸一日、長居しながら本を選ぶ体験

「文喫」六本木・伊藤晃店長
長い方だと6時間とか、丸一日ずっと本を選ぶ体験ができる書店です。
普通の本屋さんだと、長居してしまうとお客さんは悪い気持ちになるんじゃないかと思いますが、一定のお金のやりとりがあると自分はこの場にずっと居られるという気持ちがあると思う。

実は長居してもらうことが売り上げ倍増に繋がっているのだ。
本との出会いに着目したこの書店。
棚に並んでいるのは人気の本だけでなく、一般的な書店には置いていない珍しいものも。
美術書やビジネス本に加え、周辺に飲食店が多いという土地柄も影響し、ジビエに寿司、カレーの専門書も多く取り揃えられている。

特定の本を探すだけではなく「何か」に出会う機会を求めて来店

「文喫」六本木・伊藤晃店長
在庫数が3万点あるが、すべて一点一冊になっていて同じ本は複数冊は置いていません。

一般的な書店では、購入する本を決めて来店するケースが多く、1人あたりの平均購入単価は1344円。
欲しい本はネット通販ですぐに買える今、店舗に足を運び本を選ぶ機会が減少している。
そこに需要があると目を付けた。

「文喫」六本木・伊藤晃店長
普通の書店だと決め打ちで本を買いに行っていると思うが、ここに来られる客は特定の本を探しているのではなくて、「何か」を探しに来ている客が非常に多いです。
その結果、滞在時間が通常の書店より非常に長い傾向にあるので、触れる本の数が増えて、購入単価が非常に多くて通常の本屋の2~3倍の本が売れています。

買いたい商品がすぐに見付かるネット通販時代。
店舗に求められるのは、まだ知らない「何か」に出会う機会をつくることなのかもしれない。

(「Live News α」8月26日放送分)