<J2・J3百年構想リーグ第18節:北海道コンサドーレ札幌0-1ジュビロ磐田>
明治安田J2・J3百年構想リーグの地域リーグラウンド最終節。2点差以上の勝利でEAST-B首位突破の可能性を残していた北海道コンサドーレ札幌(2位)は、ジュビロ磐田(8位)に0-1で敗れ、プレーオフラウンドは各組2位のクラブと対戦することとなりました。
ノックアウト方式で行われる2試合は残っているものの、いずれもアウェイでの開催が決まったため、この特別大会のホーム最終戦となったこのゲーム。退場者を出し、数的不利を余儀なくされながら、試合終盤まで10人で磐田を押し込んだチームの姿勢を、川井健太監督(44)も「負け方を選べるとしたらこれですね。”ゴールを奪いにいく本能”を見せ続けられたのは非常に良かった。彼らが本当に変わりつつある」と評価しました。
昨年12月に開かれた監督就任会見で「今シーズンの中心だった選手は、やはりいい選手だと思いました。その選手たちを引き留められるか」と口にした指揮官。それは昨シーズンのチームの核であったMF高嶺朋樹(28/名古屋へ期限付き移籍)、MF近藤友喜(25/横浜FMへ完全移籍)の両選手を浮かべざるを得ない発言でした。
結果として、それぞれに思いを抱きながらもクラブを去る決断を下した2人の中心選手。それでもこの別れが、一時は最下位を経験しながらも19年ぶりの7連勝を達成するまでに再浮上を果たす原動力となった”競争力”の一因であることは間違いありません。この試合の後には「誰がどう見ても昨年の主力選手である2人が抜けている。既存の選手が本当にパワーアップしたと思います」と、チームの底上げに満足感を示しました。
それでも川井監督は「今シーズン、僕はあまり『補強してください』というスタンスはとっていない。与えられたもので料理をつくるというふうに考えていました。なので、つくれる料理も限られてくる。その中で想定内のところまでは行った。でも、ここから(想定を)超えていくにあたって、この現実を理想に近づけていかなきゃいけない」と、鳥栖時代からしばしば聞かれた”料理”に例えた表現で、「外(のクラブ)からだけではなくて、アカデミーも含めて」という”新たな食材”の補強を示唆しました。
また、チーム力の上積みのためには現有戦力の確保も重要となります。この試合で相対したW杯4大会出場を誇る元日本代表GK川島永嗣(43)をして、「足元(の技術)もハイボールの(対応)も、しっかりとねらいを持って出ていく守備範囲も素晴らしいと思います。試合数をこなしていけば、もっともっと成長できる」と言わしめたGK田川知樹(23/横浜FMから期限付き移籍中)とFWティラパット(19/BGパトゥム・ユナイテッドから期限付き移籍中)について、河合竜二GM(47)はこの日行われたサポーターズミーティングでチーム残留へ向けた交渉を進めていると明かしました。
「楽しいんですよね。これがまた。毎日練習に行きたくて仕方がなかった。僕自身もパワーアップした半年間になった」と、自身1年半ぶりの監督業復帰となった今シーズンを、そう振り返った川井健太監督。今年2月、キャンプ地の熊本で「シーズン最終節が終わる瞬間、サポーターにどんな感情でいてほしいか」と尋ねた折、こんな言葉が返ってきました。
「最後どういう状況になっているかは分からないですけれども、2026/27シーズンに繋げなければいけないですよね。具体的に言うと、”期待できる”か、”期待できない”か。『これを続けていけば来シーズンはいける』と思わせられるか、『やっぱりダメだな』と思わせるか。やはり前者のほうにしなければいけない。最終節に勝った、負けた、順位がどうこう。色々あると思いますけど、北海道コンサドーレ札幌というチームに対して、『期待できるぞ』という感情に持っていきたい」。
”期待できる”か、”期待できない”か。試合後のセレモニーで「昇格がかかったシーズン、一緒に闘ってください」と投げかけた指揮官の言葉に対し、起こったサポーターの拍手が、その問いへの回答であることに他なりません。