ターゲットは「女性」

激しい雨や雪に耐えながら、ポージングを決めるモデル…

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作業服大手「ワークマン」が9月5日に開催した秋冬の新作発表会「過酷ファッションショー」での一コマだ。

同じ会場で激しい雨に打たれながら、安宅晃樹アナウンサーが新作レインウェアの機能を実際に試してみた。

安宅晃樹アナウンサー
ちょっとこれ大丈夫でしょうか。濡れていないか少し心配になります

しかしレインウェアを脱いでみると…

安宅晃樹アナウンサー
あっ!グレーの服が全く濡れていません

その防水能力が実感できた。

「ワークマン女子」がインスタなどで流行

アウトドアで起こりうる自然の過酷な環境を再現し、新商品の機能性をアピールする今回のファッションショーの狙いは女性客だ。

建設現場などで働く作業員向けの衣料品を主力商品としていたワークマンは、2018年、一般向けのアウトドア、スポーツ、レインウェアの新業態「ワークマンプラス」を立ち上げたところ、機能性や低価格が受け大ヒット。

その人気は男性だけでなく女性にまで広がり、「ワークマン女子」という言葉が広まるほどだ。

ワークマン・土屋哲雄専務取締役
昔は(ワークマンには)子ども連れとか赤ちゃんを抱いたお母さんとか絶対来なかったんですが、最近は珍しくない。だったら、ちゃんとした商品を出して女性に受ける商品をいっぱい作ろうと…

現在では、ワークマンプラスの客の半数が女性だという。

こうした流れを受け、ワークマンは今回の秋冬商品で、細身のシルエットが特徴的なパンツや、滑りにくいシューズを開発するなど、レディース商品を40品ほどから70品に拡大。ユニセックス商品では、身長145cm~155cm前後の小柄な女性でも着られるようにSSサイズを展開する。

ワークマン・土屋哲雄専務取締役:
若い子よりも激戦区ではないので、ターゲットの年齢層は30~40代くらいが中心になっています。毎年、女性モノについては売り上げが1.5倍~2倍になるような商品を作っていこうと思っています

作業服ブランドが一般アパレルに参入

三田友梨佳キャスター:
斬新なファッションショーですね。でも売りが明確でわかりやすいなと思うんですが?

IoT・AIの専門メディアを運営する小泉耕二氏:
そうですね。機能性を充実したいという思惑にぴったりとはまったファッションショーで、面白いなと思いましたね

小泉耕二氏
小泉耕二氏

三田友梨佳キャスター:
このワークマンの取り組み、小泉さんはどうご覧になりますか?

小泉耕二氏:

最近ワークマンプラスという業態が非常に面白いなと思っていまして。衣料品というと、機能性が高く高価格帯のスポーツブランド。デザインが良くて高価格帯のセレクトショップ。デザインも良くて低価格な製造小売=いわゆるファストファッション。この3つの領域はいろいろなメーカーがあるんですが、ワークマンプラスは機能性がありつつも価格は安いというところを狙っています

小泉耕二氏:
これまでは作業服的なものが多かったわけですが、どんどんデザイン性を重視していって徐々にアパレル側にシフトしてきたんですね

三田友梨佳キャスター:
専門的なブランドだったワークマンがターゲットを広げて一般のアパレルに参入したということですか?

小泉耕二氏:
そうですね。アウトドアブランドやスポーツブランドといった分野になると思います。最近アパレルに参入しているブランドはよく見かけると思いますが、ワークマンの場合は機能性が非常に差別化できているので、そこにブランド性がともなえば売れてくると思います。機能性とデザイン性の垣根はどんどん無くなってきていると思いますね

(「Live News α」9月5日放送分)