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タリーズコーヒーでは、「貴重な品種から生み出されるおいしいコーヒーを後世に残したい」という思いから、各国の産地に深く入り込んでコーヒーの品質づくりに取り組んでいます。

今回のストーリーでは、ペルーで行われた「接ぎ木プロジェクト」ご紹介します。現代では希少な原種に近い品種を絶やさないために、タリーズコーヒーと生産者たちはどのような取り組みを行なっているのか。そしてその先に描くコーヒー業界の未来について、タリーズコーヒーのビーンズ開発を担当する渡邊瑛子に話を聞きました。



失われつつある原種に近い品種を守ることが、

コーヒーのおいしさと未来を守ると信じて。



「実は世界中のコーヒー生産者の中でも、自分たちが作っている品種の味わいを知っているのはごく一部です」

「でも『品種がコーヒーの味わいを大きく左右する』のだと知れば、それは彼らが自分たちのコーヒーを守りたいと思うことにつながるかもしれません」


今、コーヒー業界全体が直面している「品質低下」の壁。地球温暖化による生産環境の変化や度重なる品種改良といった大きな要因がある中、タリーズコーヒーは産地に直接足を運び、生産者たちと二人三脚で「真においしいコーヒー」を追求する取り組みを行なっています。そのひとつが、ペルーのセンフロカフェ農協と行っている「接ぎ木プロジェクト」です。これは、ペルーでもともと多く生産されていたティピカ種やゲイシャ種など、昨今では交配による品種改良によって失われつつある原種に近い品種を後世に残すことも目的としています。



原種に近い品種は、病虫害や生産の不安定さといった難しさがある一方で、その品種でしか味わえない甘みや香りといった個性を持っています。例えばティピカ種は、透き通るような味わいの中にエレガントな甘みときれいな酸味のある柔らかい口当たりが特徴。ゲイシャ種なら、ジャスミンのような華やかなアロマやシトラスを思わせるクリーンで上質な酸味を感じられる明るい味わいが魅力です。

タリーズコーヒーは、品種が元来持っているおいしさを守り、その味わいをお客さまに安定して届け続けるために、産地に入り込んだ取り組みを大切にしているのだと渡邊。


「タリーズコーヒーは、各国の小規模生産者やそれらをまとめる農協と共に、植える品種や生産工程といったあらゆる面から『品質の良いコーヒーを安定して作り続ける』ための策を考えています。その過程にはもちろん、物理的な距離や時差、1回の生産テストにかかる時間が年単位であることといった大小さまざまなハードルがあります。直接会えない間にも自分たちの状況を共有するために、常にコミュニケーションを取り続ける忍耐力がお互いに求められるんです」



なぜそれほどの労力を費やしてまで品種にこだわるのか。それは品種が与える「味わいへの影響」が非常に大きく、コーヒー生産者みずからがその影響の大きさを知ることが重要だと考えているからだと渡邊は続けます。

「どの国でも、多くのコーヒー生産者は小規模で、自分たちが生産しているコーヒーの品種が持つ味わいを知らない場合がほとんどです。しかしタリーズコーヒーは、味わいの良いコーヒーを求めていて、それはつまり品種そのものからこだわっているということ。当然、品質の高いコーヒーじゃないと生産者たちから購入できません。だから、そもそも『品種が味わいに大きな影響を及ぼす』と生産者自身が知ったうえで、生産者それぞれがどんなコーヒー作りをするか選択できるようにすることが、将来的に生産者が自分たちのコーヒー生産を守っていくことにつながっていくと思うんです」



アイデアから6年、

ようやく商品化に漕ぎつけたペルー・接ぎ木プロジェクト。



ペルーで2019年7月から始まった「接ぎ木プロジェクト」は、ティピカ種、ゲイシャ種、タビ種という3つの品種で実施されました。「接ぎ木」というのは、一口に言えば、異なる植物をつなぎ合わせる方法です。このプロジェクトでは、3品種の土台にロブスタ種という丈夫な品種を用いました。テスト生産での初収穫は2021年のこと。この頃、接ぎ木をした木はまだ1mほどの高さで、収穫できたのはたった数百グラムでした。コーヒーの木は植えてから約3年で収穫できますが、この時はまだ2年しか経っていません。




日本に届いた3品種をカッピングした結果、やはり全体的に味わいの特徴が弱く感じられたと渡邊は振り返ります。それでも、ティピカ種の優しい甘みやゲイシャ種の紅茶のようなフレーバー、タビ種のマイルドなコクと甘みといった、それぞれの個性の違いがしっかりと現れるのだと、この時点で確認できたことは大きな収穫でした。

2022年6月には、パンデミックが起きてから初めてタリーズコーヒーが現地に赴きました。訪問の目的は、それまでメールやビデオ通話でしか知れなかった農園の様子や木の成長具合を直に見て、その間にしっかりと管理をしてくれたセンフロカフェ農協に感謝を伝えること。

この時、3カ所に植えていたテスト用の木は順調に育ち、次の収穫には前年よりも多い量を望めそうでした。その後、9月に行われた収穫後のカッピングでのフィードバックや、実験区画の拡張といったステップを踏んで、このプロジェクトは本格化していきます。

「タリーズコーヒーは、このプロジェクトに必要な苗や人手にかかる費用を少しでもサポートしたいと考え、2023年には従来の原料を買い付ける費用に上乗せてセンフロカフェ農協に支払うことを決めました。もちろんこれを実現するためには、まず社内に向けて取り組みの背景や私たちのコーヒーに対する姿勢を理解してもらうことが必要。出張時の報告やミーティングでの結果をもとに社内へ説明を行い、丁寧に理解を得ていったんです」



そして2023年の夏に実験区画で収穫されたティピカ種とゲイシャ種のコーヒー豆が、12月に満を持して日本に到着。この5月から、コーヒーマスターが在籍している店舗限定で販売がスタートします。タリーズコーヒーとセンフロカフェ農協が長い時間をかけて作り上げてきた、原種に近いコーヒーでしか味わえないおいしさをぜひお楽しみください。



この先もプロジェクトを続けていくために……

今、お客さまにも参加してもらいたい。



接ぎ木プロジェクトで収穫されたコーヒーは、この5月にようやく店舗に並びます。タリーズコーヒーの店舗に立つフェロー、特にコーヒーマスターたちは、遠く離れたペルーで行われてきたこのプロジェクトを共に見守ってきた存在です。


コーヒーマスターとは、タリーズコーヒーの社内資格で、フェローの中でも特にコーヒーに関する知識と技術が豊富な人のこと。社内外にコーヒーの魅力を伝える伝道師としての役割も持っています。今回発売する「ペルー ティピカ100% センフロカフェ」と「ペルー ゲイシャ100% センフロカフェ」は、コーヒーマスターがいる店舗限定の取り扱い。これは商品が数量に限りがあるからというだけでなく、コーヒーマスターを通じて、プロジェクトの背景や産地の思いをお客さまにしっかりとお伝えするためです。


とある店舗のコーヒーマスターは、接ぎ木プロジェクトについてこう語ります。


「この先もおいしいコーヒーをお客さまに楽しんでいただくための取り組みとして、このプロジェクトがさらに広がっていったら素晴らしいことです。日々頑張ってコーヒーを作っている生産者の未来につながり、そこにはお客さまや私たちにとっての幸福もあります。接ぎ木プロジェクトから生まれたコーヒーをいち早くお客さまにお伝えできることが、本当に誇らしく、うれしい思いでいっぱいです」




また、マーケティング本部でコーヒー豆を担当する鹿野洋介は「お客さまに、忘れられない一杯と出会ったときの感動を届けたい」と言います。

「私たちが掲げている『大切な品種を守る』というミッションは、言い換えれば、個性が際立ったおいしいコーヒーを作り続けるということ。おいしいコーヒーは、当たり前にあるものでありません。『おいしいコーヒー』と一口に言っても、品種が異なればその味わいの個性も変わります。ひとつの品種を守るために、それに合った育て方や収穫後の工程を見つけ出し、継続して生産するための地道な努力を続けている人たちがいるんです。

私自身、ある時に飲んだコーヒーから感じた、まるで花のような香りと旨みのある心地良いコク、自然な果実の甘みを、今でも鮮明に覚えています。忘れられない一杯と出会ったときの感動を、お客さまにも味わっていただけたら…… そして、今回お届けするコーヒーを飲みながら、地球の裏側にあるストーリーを少しでも感じてくださったらうれしいですね」



——さて、タリーズコーヒーとセンフロカフェ農協の歩みは、これからさらに続いていきます。品種の個性がよく現れたおいしいコーヒーを、生産者たちにとって無理のない方法で安定生産できる道を模索し、最終的にはタリーズコーヒーのレギュラービーンズ全体のおいしさがアップすることを目指しています。

そのためにも、この接ぎ木プロジェクトが続いていくことが一番重要なのだと渡邊は締めくくります。

「プロジェクトを持続させるためには、お客さま、生産者、タリーズコーヒーの3者のサイクルが回り続ける必要があります。お客さまにとっては『おいしいコーヒーを全国のタリーズで楽しめること』、生産者にとっては『品質の高いコーヒーを作れば、適正な価格で売れる先があり、安定した収入が得られること』、タリーズコーヒーにとっては『安定した品質のコーヒーを継続的に適切な価格で購入できること』。3者のWin-Win-Winの関係が、このプロジェクト、ひいてはコーヒー業界の未来を守っていくんです」


何を購入するかが企業への一票となり、自分の価値観を表明する要素となる現代。だからこそお客さまに、タリーズコーヒーが大事にしているコーヒーへの姿勢や思いに賛同してもらうことの価値は非常に大きいもの。「このコーヒーを手に取ってもらうこと、それはつまりお客さまに接ぎ木プロジェクトへ参加してもらうことでもありますね」



「ペルー ティピカ100% センフロカフェ」は、クリーンで柔らかな口当たりとブラウンシュガーのような甘さが特徴。少し冷めればきれいな酸味も感じられ、バランスのとれた一杯です。「ペルー ゲイシャ100% センフロカフェ」は、ジャスミンの花やベルガモットのような香りが印象的で、透き通るような華やかさや上品ながらも甘さとコクも併せ持つユニークな味わいが楽しめます。お近くのコーヒーマスター店舗で、ぜひお楽しみください。



< 商品情報 >

2024/5/10(金)発売


「コーヒーマスター限定 ペルー ティピカ100% センフロカフェ」税込2,550円/150g

「コーヒーマスター限定 ペルー ゲイシャ100% センフロカフェ」税込2,850円/150g


<プレスリリースPDF>

https://prtimes.jp/a/?f=d20545-431-3bcb6e93aef64cd0e4575770ab53a448.pdf


この件に関する一般のお客様からのお問い合わせ先:

タリーズコーヒージャパン株式会社 お客様相談室 TEL:03-3268-8320

受付時間 月~金曜日 10:00-12:30/13:30-16:00(土日祝を除く)

ホームページ https://www.tullys.co.jp/





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