電気の通っていない地域では、出産時に多くの女性たちが亡くなっている。

サハラ以南のアフリカ地域では、年間約19万6000人の妊産婦が命を落としている(2017年WHO調べ)という。

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長年、国際通信事業に携わってきた株式会社シュークルキューブジャポン代表取締役社長の佐藤弘一さんは、「未電化地域」のアフリカ・セネガルでそんな実情を目の当たりにした。

「『アフリカでは懐中電灯を口にくわえて出産するんだよ』と医師が軽く言っていたんですが、病院での出産でお母さんが亡くなっているというのは、間違いなく大きな課題。電気があるだけで救えるということは、自分がやるべきことかなと思った」と活動のきっかけを語る。

診療所、学校に“明かり”を

そこで、佐藤さんは持ち運び可能な小型太陽光発電・通信機「TUMIQUI(ツミキ)」を開発し、セネガルの診療所10カ所に設置。

診療所内の電力供給やパソコン、スマートフォンの充電、Wi-Fiも内蔵しているため、インターネットへの接続も安定する。

診療所内の医師は「この装置で間違いなく明かりが使えることで、夜間の出産や診察ができるようになりました」と導入を喜ぶ。

さらに、学校にもこの装置を置いたことで、教師や子どもたちがパソコンに触れる機会が生まれた。

佐藤さんは「『電気と通信がないから仕方がない』ということだったが、『命も仕方ない』となったら残念。“電気と通信があることによって人生が変えられる”と、世界の多くの地域で希望を与えられるものになればと思っています」と語った。

株式会社シュークルキューブジャポン
https://www.sucrecube.co.jp/

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