相手にするな

韓国 徴用工訴訟の原告団
韓国 徴用工訴訟の原告団
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最近は韓国が何かとんでもない事を言ってきても、「あ、またか」と、あまり驚かなくなった。
慰安婦合意の一方的な破棄や、海上自衛隊の旭日旗の掲揚の問題、そして今回の徴用工の個人請求権。もう相手にしなくていいんじゃないか。

ギリシャ人がナチスへの個人請求権を要求した例

実は、過去にも、海外で、個人請求権を認める判決が出たことはある。
ギリシャの住民がドイツのナチスへの個人請求権を要求し、ギリシャ最高裁が認めてしまった。
その後、ドイツの資産を差し押さえる判決も出たため、ドイツは国際司法裁判所に提訴し、勝訴した。

だから日本も国際司法裁判所に提訴すれば本来勝てるのだが、韓国は訴えられても応じない、という立場を取っている。だから裁判は開かれない。

判決を受けて安倍首相は「ありえない判決だ」とコメント
判決を受けて安倍首相は「ありえない判決だ」とコメント

つまり日本としてはやれることはない。
これは韓国が解決しなければならぬ問題だ。
そうしないと日本企業が韓国から撤退してしまうだけだからだ。

「人道的見地からの賠償」に騙されるな

韓国でヒットした ”徴用工”を描いたとされる絵本
韓国でヒットした ”徴用工”を描いたとされる絵本

韓国側からはこんな話が出ている。
個人請求権の話は棚上げにして、日本政府と、日本企業、さらに韓国政府と韓国企業も加わって財団を作り、徴用工に人道的見地から賠償しようという案である。

が、騙されてはいけない。人道的な妥協案というのが曲者なのだ。

「これで最後にするから日本は謝罪して金を払え」というのは韓国が長く使っている論法で、最近では2015年の慰安婦合意がそうだった。あの時、日韓両国は慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的解決」を確認し、日本は謝罪するとともに10億円を拠出した。

このお金の中から、元慰安婦47人のうち36人が1000万円ずつ受け取った。しかしその後の展開はご存知の通り、韓国側は勝手に合意を反故にしようとしている。
 

なぜ韓国は約束を守らないのか

徴用工問題をめぐるこれまでの経緯
徴用工問題をめぐるこれまでの経緯

徴用工問題も同じようになることは誰にでもわかること。
謝罪してお金を払い、しばらくしたらまた文句言われて、謝罪してお金を払う。
日本は永久に韓国から「たかられる」のだろうか。

ちなみに日本企業の資産が差し押さえられるという話があるが、今回の新日鉄住金は韓国内に資産はほとんどないし、原告が米国など海外の資産を差し押さえると言っているが米国の裁判所が許可する可能性は低いので、慌ててはいけない。

それから対北朝鮮で日韓は連携する必要があると言われるが、これもキープレイヤーは米中で、韓国は脇役。だから放っといていいのだ。

 
 

なぜ韓国人は約束を守らないのか。
それは韓国という国はガバナンスが効いていないので、政府も司法も、国内情勢を気にするのに手一杯で、国際社会のことなど構っちゃいられないからだ。

だから、韓国がちゃんとした民主国家になるまでは、あの国をまともに相手にしてはいけない。
ちゃんとした国になることはないかもしれないが。

(執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫)

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平井文夫
平井文夫

言わねばならぬことを言う。神は細部に宿る。
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎市生まれ。82年フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「新報道2001」キャスター等を経て現職。