営業再開した観光地には長蛇の列

新たな感染者が減り、新型コロナウイルスの流行のピークが過ぎたとする中国。早くも観光地は大勢の人でにぎわっている。

女性の声が響き渡ったのは大勢の人が押し寄せていた中国の観光地。駐車場はさながら“すし詰め”状態。人の列は数百メートルにわたり延々と続いている。中国河南省にある風光明媚な観光地は新型コロナウイルスの流行で閉鎖されていたが、感染者の減少を受け3月4日に無料で開放されると、大勢のマスク姿の来場者が押し寄せた。

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美しい湖として知られる中国の世界遺産・杭州西湖。

2月中旬に封鎖が解除されて以降、人々でにぎわっているという。湖に架かる橋の上で踊る男性。さらには、中国の伝統的な民族服の漢服をまとった女性や孫悟空のコスプレをする人もいた。

観光地だけではなく、四川省にある不動産展示場も物件を見に訪れた客で混雑している。

感染の恐れがない人しか入場することができない

上海でも1月下旬から閉鎖されていた観光施設や公園などが先週から次々と再開された。多くの日本人観光客が訪れる観光名所の豫園も営業開始した。

しかし、入場するには体温測定で高熱がなく感染の恐れがない人に市が発行する緑色のQRコードが必要。再開されたのはまだ一部だが、中国は流行のピークは過ぎたとする姿勢を強めている。

習近平国家主席ほぼ一色の“制圧番組”も

そうした中、CCTVが放送したのは「武漢保衛戦(武漢を守る戦い)」という番組。約5分の番組の前半では感染地帯の武漢市でウイルスに立ち向かう医療従事者や市民の姿が描かれた。

番組後半は武漢入りした習近平国家主席ほぼ一色だった。

習近平国家主席:
みんなが自信を固めれば、今回の戦いは必ず勝ち取れる

各国に感染が拡大する中、世界に向け中国の威信とリーダーシップを強調するしたたかさがうかがえる。

(Live News it!3月17日放送分)