“ポスト岸田”としての期待の声もあがる、上川陽子外相が応援演説で言った“ある発言”が今、波紋を広げている。

「うまずして何が女性か」…“ポスト岸田”上川外相の発言

上川外相:
ようやく決断していただきました。大きな大きな命を預かる仕事であります。その意味で、今一歩を踏み出していただいたこの方(候補者)を、私たち女性がうまずして、何が女性でしょうか!

この記事の画像(25枚)

この発言があったのは、18日に上川外相が静岡市で行った、県知事選の応援演説でのこと。集まった女性支持者を前に、候補者への支援を呼びかけ、聴衆からは大きな拍手が起こった。

上川外相は続けて、自身の初出馬を振り返り、こう訴えた。

上川外相:
実は私も初陣の時に、本当にみなさんに「うみの苦しみにあるんだけど、ぜひうんでくださいね」と、最後の演説で申し上げたんですが、いつも彼(候補者)のことを思うと、その場面がバーっと頭によぎってくるんです。うみの苦しみは、今日は男性もいらっしゃいますが、本当にすごい。

批判の声相次ぎ、発言を撤回する上川外相

この発言に対し、立憲民主党の蓮舫議員はSNSで…。

蓮舫議員:
女性は「産む」との前提。「比喩」だとしても、もう、やめてほしい。本当に痛い。

批判を受けた上川外相は19日、自身の発言を撤回した。

上川外相:
女性のパワーで私という衆議院議員を生んで、誕生させてくださった皆さんに、いま一度、皆さんの女性パワーを発揮していただき、知事を誕生させようという意味で申し上げた。私の真意と違う形で受け止められる可能性があるという指摘を真摯に受け止め、このたび撤回させていただきたい。

準備した紙を読み上げる形で、発言を撤回した上川外相。

そして、上川外相側のスタッフが「次の予定がありますので…」と取材陣に声をかけると上川外相は足早に車の方へと向かった。「総裁選への布石ですか、大臣!」と記者が質問するも答えず、無言のまま、小走りでその場をあとにした。

その後、岸田首相からも「発言を撤回されたと報告を受けている。いずれにしても、誤解を招く表現は避けるべきであると私も思う」といった声が聞かれた。

“発言は問題だ”とする街の声…全文を見て印象が変わる人も

上川外相の今回の発言。前後の文脈を見てもらった上で、街の人はどう受け止めたのだろうか。

30代女性:
この言葉をなんで言おうと思ったのか、一番の疑問。

40代女性:
「うむのが女性でしょ」と言いたいんだと思うんですけど、表現の仕方とか、時代の世間の見方とか、そういうものに合っていなかったと思います。

“発言は問題だ”とする意見が多く聞かれた中、発言の前後を見たことで印象が変わる人も…。

50代女性:
女性に対しての蔑視発言のように思ってしまったので「うわっ」というのが第一印象でした。(前後の)文章を読んでから「うわっ」ていうのはなくなりました。どんな方にも分かりやすい言葉遣いというか、そういう表現をしていただけたらなと期待しています。
(「イット!」5月20日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(25枚)