世界的歌姫のマドンナさん(65)が、ブラジルで無料ライブを開催し、160万人が熱狂した。

マドンナさんのデビュー40周年を記念したワールドツアーの最終公演が、ブラジル・リオデジャネイロで行われ、熱烈な歓迎を受けた。

リオデジャネイロの州政府と市政府、民間企業がスポンサーを務めているため、入場は無料。

160万人もの人が集まり、3000人以上の警察官が配置され、開演前から大きなにぎわいを見せた。

会場のビーチは、身動きが取れない状態になるほどの人だかり。

ボートを出し、海からコンサートを楽しむ人の姿も。

マドンナさんは、2時間以上にわたり歌声を届け、40周年ツアーを締めくくった。

コンサート会場では、ヒット曲「ライク・ア・ヴァージン」が、160万人の地鳴りのような声で鳴り響いたという。

ブラジルの方は音楽好きで、ダンス好きということもあり、現地はすごいことになっていた。

この規模で、無料で行われたということだが、批判があったという。

批判の理由は無料コンサートの背景だ。開催費用約18億円だったが、そのメインスポンサーはマドンナさんを広告に起用しているブラジルの大手銀行イタウ銀行だった。そしてマドンナさんに支払われた出演料は、現地メディアによると約5億円。さらに、リオデジャネイロ州も約3億円の支援が行われたという。税金が原資であるにもかかわらず、なぜマドンナさんのコンサートに支援が入ったのか、「コンサートよりもインフラ改善に使って欲しい」「市民は安全や教育のために税金を払っている」との批判が寄せられたという。

こうした批判に対してリオデジャネイロ市は、コンサートにより世界各国からファンが集まり、91億円もの経済効果が出たと反論している。

しかし、経済効果をアピールするリオデジャネイロ市のパエス市長は10月に市長選挙を控えており、選挙に向けた人気取りに利用されたとの批判も出ている。