「こどもホスピス」という施設をご存知でしょうか。高齢者や末期の患者を看取る一般的なホスピスとは違い、「こどもホスピス」は、重い病気と闘う子供とその家族が、安心して過ごせすための施設です。その「こどもホスピス」を県内に設立しようという取り組みが進んでいます。

4月28日、仙台市内で開かれた「こどもホスピス」の勉強会。重い病気を患う子供たちの家族や、医療関係者などが集まりました。

勉強会を企画した鈴木盛登さんです。鈴木さんは13年前、まだ9歳だった次女、十和さんを白血病で亡くしました。当時の経験からこどもホスピスの必要性を訴えています。

宮城こどもホスピスプロジェクト 鈴木盛登副代表
「多くの皆さまの理解と協力と関心を持ってもらうことが一番だと思っている。楽しく遊びたい、楽しく生きたい、いっぱい遊びたい、でも、遊べない子供たちもいるのが実際なので、そういう子供たちのためにも一日も早く、常設のこどもホスピスを作りたいと思っています」

がんや心臓病の子供を支援する団体からは…。

宮城県心臓病の子どもを守る会 田下絵理香さん
「病児が安心して遊べる所が、意外に仙台にないといつも思っているので、こういうところを作って広めてもらいたい」

がんの子どもを守る会 宮城県支部 葦名俊宏さん
「最期というわけでなく、あまり出かけられない子供たちと親御さんたちが楽しく過ごせる家のような場所、安心できる場所。こどもホスピスが求める所もそこだと思う」

重い病気を患う子供の家族からも切実な声が。

次女が低酸素脳症 日下綾さん
「きょうだいが小さい時から花ちゃんと一緒にいると、みんな見てくる、じろじろ見る、振り返って見てくる、すごく嫌となると出かけるのが厳しくなってしまって。きょうだい児も、本人も、家族も安心して出かけられる場所であってほしい」

主催者は来年度中に県内にこどもホスピスの設立を目指しています。

仙台放送
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