日本生命は30日、5月5日のこどもの日を前に、こどもの日にかける予算や、習い事の費用、教育資金の目標金額などについて調査したアンケートの結果を公表した。物価高により実質賃金の低下が続く中でも、こどもの日の予算は維持される傾向が強い一方で、過半数の親が教育資金について不安を感じている事が浮き彫りになった。

調査はネット上で、2万1486人を対象に行われた。

こどもの日の過ごし方については、「家族や親族と食事する」が18.0%と最も多く、「こどもの日にちなんだ料理やお菓子を食べる」15.7%、「五月人形を飾る・つくる」10.2%、「こいのぼりを飾る・つくる」7.7%が続いた。

またこどもの日にかける予算については、「5000円未満」が最も多く43.4%、次いで「5000円以上1万円未満」19.1%、「1万円以上1万5000円未満」9.0%、「1万5000円以上2万円未満」3.2%、「2万円以上」2.3%だった。

予算を増やした人は8.1%で減らした人が4.7%、昨年と同様という人が87.25と最も多く、ニッセイ基礎研究所の久我尚子上席研究員は、「物価高の継続で実質賃金が23ヶ月連続で減少するなかでも、こどもの日にかける予算を減らすのは少数派なので、それだけ大切なイベントであるとの認識が強い」と分析している。

また、子どもの頃の習い事については、親世代では「書道・習字」や「そろばん」が30%以上を占め上位となった一方、今の子ども世代では「水泳(14.6%)」や「学習塾(14.5%)」、「音楽・声楽・楽器(8.4%)」「球技(6.4%)」「体操・ダンス・チアリーディング(5.8%)」が上位となり、「書道・習字」は5.4%、「そろばん」は3.3%にとどまった。

習い事にかける予算については、「5000円以上1万円未満」が19.3%と最も多く、次いで「5000円未満」が17.6%、「1万円以上1万5000円未満」が10.4%、「1万5000円以上2万円未満」が9.9%、「2万円以上3万円未満」が7.8%、「3万円以上5万円未満」が7.8%。「5万円以上」が4.1%だった。

さらに、子どもの教育資金について、小学生の子どもがいる親1万3761人に聞いたところ、「不安を感じている」が25.7%、「(少し)不安を感じている」が33.4%で、合わせて過半数を超える59.1%が何らかの不安を感じている事がわかった。

教育資金の目標金額については、「決めていない」が29.7%と最も多く、次いで「300万円~500万円未満」が15.8%、「200万円~300万円未満」が12.4%、「100万円~200万円未満」が9.5%、「500万円~700万円」が9.0%、「700万円~1000万円未満」が7.0%、「100万円未満」が6.3%、「1000万円~1500万円未満」が6.0%、「1500万円以上」は4.25だった。

教育資金の準備方法は、「預貯金・定期預金」が53.1%、「学資保険」が48.1%だったが割合は低下していて、「つみたてNISA」が6.7%と増加しtれいる。

小学生の子どもがいる人に教育資金について聞いたところ、「不安を感じる」と答えた人が過半数以上(59.1%)にのぼった。

このうち、目標額については「決めていない(29.7%)」とした人が最も多く、次いで「300万円から500万円(15.8%)」と答えた人が多かった。

ニッセイ基礎研究所の久我尚子上席研究員は、「今年に入り日経平均株価が34年ぶりの最高値を更新し、新NISA制度が開始する中で、『貯蓄から投資へ』とのマインドが醸成されつつある様子がうかがえる」と分析している。

プライムオンライン編集部
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