韓国の大手芸能事務所HYBE(ハイブ)が、子会社ADORの代表で、NewJeansのプロデューサーであるミン・ヒジン代表を「業務上背任」で刑事告発した。ミン代表は、NewJeansを引き連れて独立を画策しているとされ、HYBEはこれに対し全面的に争う姿勢を見せている。

知人の占い師からアドバイスか

世界的な音楽グループBTSなどを擁する、韓国の大手芸能事務所HYBEが子会社の代表を刑事告発した。

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HYBEは、傘下のレーベルADOR(アドア)のミン・ヒジン代表が経営権をHYBEから奪い、独立を画策したとして、25日、業務上背任の疑いでミン代表を刑事告発した。

ADORには、人気ガールズグループのNewJeansが所属している。

またHYBEは、ミン代表が会社経営について知人の占い師からアドバイスを受けていたとも指摘しているが、ミン代表は25日、記者会見を行い疑惑を真っ向から否定した。

NewJeansは6月に日本でのイベントも控えていて、グループの生みの親であるミン代表をめぐる騒動が活動に影響を与えることも懸念される。

HYBE幹部とのSNSでのやりとりも公開

BTSも所属する大手芸能事務所での内紛ということで、韓国のみならず世界が注目している。

25日に会見したのは、ADOR(アドア)の代表で、NewJeansの生みの親であり、育ての親であるミン・ヒジンさん(44)という女性だ。

このミン代表がHYBEから経営権を奪い、NewJeansを引き連れて独立を画策しているとして、HYBEがミン代表を「業務上背任」容疑で刑事告発した。

ミン代表がプロデュースしたNewJeansは、2022年にデビューした女性5人組で、デビュー1年でアメリカの「ビルボード200」チャートで1位になるなど世界的に活躍し、2023年には紅白歌合戦にも出演した。6月には東京ドームでの初の単独公演が控えている。

ミン代表は大物プロデューサーとして有名で、これまでも少女時代などをプロデュースしてきた。敏腕大物プロデューサーが、今回大きな騒ぎになっているということで話題になっている。

ソウル市内で会見を開いたミン代表は、ドジャースのキャップにトレーナーというラフな姿で現れた。会見では独立疑惑を全面否定した上で、いかにNewJeansを大事に思っているか強調し、涙や怒りの感情を噴出させた。

ミン代表は「NewJeansと私は、皆さんが考える関係、想像以上です。私たちはお互いにとても慰められている仲。子供を育てるのってこういうことなのかとも思ったし(NewJeansは)私にすごく感謝してくれている」と話した。

また会見では、対立している親会社・HYBEの幹部とのSNSでのやりとりも公開した。やりとりには絵文字なども使われていて、かつては関係が良好だったことも伺わせているが、会見ではミン代表がHYBEのパクCEOを口汚い言葉でののしる場面もあった。

HYBE側は全面的に争う姿勢

ミン代表は親会社HYBE側の主張を否定しているが、今後はどうなるのか。

言い分が真っ向対立したままだが、HYBE側はADORの関係者から聴取などを行い、その結果、ミン代表がスタッフに対して「HYBEが所有するADORの株式を売却するよう、HYBE側に圧力をかける計画を練っていた」として全面的に争う姿勢だ。

韓国の世論は、当初は大手である親会社のHYBE側を支持する声が大きかったようだが、25日のミン代表の率直な感情を露わにした会見は評価されているようで、韓国日報などは「世論が逆転した」と報じている。また、会見でミン代表が着ていた日本製のトレーナーが、オンラインショップで次々と売切れになるという現象も起きているという。

ただ、これは芸能界のトラブルに留まらず、HYBEの株価が急落するなど経済面にも影響が出ており、育成やブームアップに巨額なお金が関わっているからこそ、ビジネス的側面の対立も大きい。K-POPのアイドルグループの育成には、億単位のお金が掛けられているとも言われているため、それだけにシビアな問題だ。

才能あるアーティストたちの活動に、この騒動の影響が出ることは避けてほしい。
(「イット!」 4月26日放送より)

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