東京・青梅市にある平田鍛刀場。そこにいたのは、メラメラと立ち上る炎を見つめる1人の女性の姿。

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彼女は、平田のどかさん。平田さんは、日本刀や刃物の元となる「玉鋼」を作る村下と呼ばれる職人。その上、日本でたった一人の“女性村下”として、注目を集めている。

平田のどかさん:
今のところ村下は男性しかいないですね。

かつては、女人禁制とされてきた時代もあった村下の作業場である「たたら場」。平田さんに寄せられたのは、“女性差別”ともとれる心ない批判の数々だった。

平田のどかさん:
「女性なのに刀作りに携わってほしくない」 とか 「女人禁制、立ち入らないでほしい」 という風に迷信みたいな感じなんですけど、ショック受けたりはしました。

しかし、「女性という性別以外に、日本刀の伝統や慣習を破ったことはない」という強い意思を胸に、批判をバネに変え、立ち向かっている。

そんな平田さんをそばで支え続けたのが刀鍛冶である夫の存在。様々な苦難を夫婦二人三脚で乗り越えてきた。

逆境に負けずに日々奮闘する平田さん。村下という職業にどのような未来を思い描いているのだろうか。

平田のどかさん:
女性だから止めようと言うのは、すごくもったいない。一番は男性・女性問わず、技術がある人が輝ける業界であってほしいなというのは思いますね。

“性別で諦める選択肢はもったいない”と、技術や気持ちを大切にしている人が輝ける職業であるために奮闘する平田さんの努力は、あすも続く。
(「イット!」4月25日放送より)

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