いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり玄海町議会に調査の第一段階にあたる「文献調査」を受け入れるよう請願が出されたことを受け、町の住民からは「やむを得ない」など一定の理解を示す声も聞かれました。

【玄海町の漁業者(79)】
「原子力がなくなるわけじゃない。もう貯蔵庫自身もいっぱいになっているからそういうことから考えるとやむを得ないかな」

原子力発電で出る高レベル放射性廃棄物いわゆる「核のごみ」をめぐり、玄海町議会では最終処分場の選定の第一段階にあたる「文献調査」を受け入れるよう請願書が提出されました。
一夜明け、玄海町の町民を取材すると最終処分場の建設に一定の理解を示す声が多く聞かれました。

【玄海町の飲食業(76)】
「処分場を造るのは反対じゃない。必ずいる。今あそこ(貯蔵庫が)満杯だから。どこに持って行きようもないのもうこれ以上貯められない。そしたらどこかに(処分場を)造らないといかんやろ」

一方、処分場建設に伴う風評被害について、漁業者の男性は「科学的な根拠がはっきりしていない」として、まずは文献調査の行方を見守りたいと話します。

【玄海町の漁業者(79)】
「どういうふうな形で最終的になるかまだはっきりしていないから、そこらへん(調査結果)が出てきたら危ないか考えるんじゃないか」

一方、山口知事は…

【山口知事】
「佐賀県はこのエネルギー政策については相当の役割を果たしていると思うので、かねてから議会などで申し上げている通り“新たな負担”を受け入れる考えはありません」

臨時県議会を終えた後記者団にこのように述べ、「核のごみ」の最終処分場の建設に反対する意向を改めて示しました。

一方、文献調査については「玄海町で議論されると思うのでそれを見守りたい」としています。

玄海町議会の松本栄一議員は…

【玄海町議会 松本栄一議員】
「文献調査をすることで今後の安全面、いろいろな部分の議論が出てくると思う。必要な部分だと思って取り組んでいく考えは私もその部分の考えに賛同」

玄海町議会は17日の特別委員会で資源エネルギー庁の職員など4人の参考人を招き、調査内容の説明などを受け、文献調査の請願をめぐる議論が交わされます。

サガテレビ
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