派閥パーティー資金事件をめぐり、1日安倍派は「最後の総会」を自民党本部で開いた。
最後の総会の冒頭、塩谷座長は「1日をもって派閥最後の総会となったことについては「清和研(現在の安倍派)は1979年、福田赳夫元首相の下でスタートして今年でちょうど45年、歴史ある清和研を閉じなければならない、まさに断腸の思いであります」と語った。
この記事の画像(8枚)最後は「厳しい状況を乗り越えて政治の中でしっかりとまた皆さん活躍してもらいたい、という思いで清和研の最後の総会の挨拶としたい」と頭をさげた。
集まった安倍派議員からはまばらな拍手が聞かれた。
会合は自民党本部で約1時間行われ、出席した議員からは、幹部への責任を求める声や所属した「安倍派」への思いなど、様々な声が寄せられた。政治責任を問われている〝5人衆〟とよばれる安倍派幹部らは、幹部が責任をとる必要性があるとの認識を示す一方で、自身の政治活動は続けていく意欲を示した。
松野前官房長官「政治不信招いた責任を自覚し行動」
“5人衆”と呼ばれる幹部で、事務総長を務めた松野前官房長官は、記者団の取材に対し「清和会を発端の案件で、国民に大きな政治不信を招いた責任をみんなが自覚をして、しっかりと行動していく」と述べた。
長年活動した安倍派への思いについて松野氏は「忸怩たる思いで残念でならない」と述べたうえで「長い間の友情はある。お互いに助けるところは助け合わないといけない」とした。
高木前国対委員長「初心に返り政治活動をがんばりたい」
事務総長を務めた高木前国対委員長は、記者団に対し、自身を含めた安倍派幹部への責任論については「幹部なので責任はある。これまでしっかりとやってきた方に申し訳ない」と述べた。
一方で、自身の政治活動については「初心に返って政治活動を頑張っていきたい」と強調した。
松川るい参院議員「幹部の責任は重い」
松川るい参院議員は、記者団に対し「幹部の責任は重い。(説明責任も)不十分だ」との考えを示した。
橋本聖子参院議員「自分自身の責任も」
また橋本聖子参院議員は「私も多くの還付金をいただいたので、自分自身の責任の取り方を考えないといけない」と述べた。
その上で、幹部への責任論については「議員辞職の声もあった」と述べた。
丸川元五輪相 5年間で822万円の還付金」
丸川元五輪相は、記者団の取材に「5年間で822万円の還付金があった」と明らかにし、自身の政治資金収支報告書を訂正すると述べた。
また、「政治資金への向き合い方や処理の仕方を改めたい」と述べた。きょうで安倍派が解散することについて、丸川氏は「国家観を共にして政策を作るグループが、残念ながらいつのまにか人事や政治資金、選挙というものが重きを置かれる集団になってしまったのは、極めて残念だ」と述べた。
安倍派の会合は1日を持って「最後の総会となったが、今後は「清算管理委員会」を設置し、弁護士や会計士の資格を持つ議員や外部の有識者も加わり資金などの処理が行われることとなった。