能登半島地震から4週間。大きな被害を受けた石川県珠洲市では、道路をふさいだ家屋の撤去作業が29日から始まった。一方、今回の地震で運休が続いている「のと鉄道七尾線」で、代替バスの運行が始まった。

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珠洲市宝立町では、地震で倒壊し道路に大きくはみ出した家屋のがれきを敷地内に戻す作業が行われている。

作業は29日午前8時半ごろから行われ、重機2台を使って家屋の柱や瓦などを敷地内に戻している。

車1台分しか通れない箇所もあるが、今後、元の道幅まで広げていくという。

この通りの住民の多くは2次避難所に避難しており、市は避難所を通して許可をとり、貴重品の持ち出しなどを呼びかけた。

また、罹災証明の現地調査も全ての住宅で終了している。

付近に住む男性は「市がなんとかしてくれないと高齢者ばかりでどうしようもない」「道路がよくならないと救助に来ようにも来られない」などと話していた。

撤去作業は当面の間、市道の約1kmの範囲で行われる予定で、開始時期の目処は立っていないが、正院町でも行われる。

道路が開通することで、緊急車両の迅速な通行や、ライフラインの復旧が期待される。

全面運休「のと鉄道七尾線」では代替バス運行始まる

一方、今回の地震で運休が続いている「のと鉄道七尾線」で、代替バスの運行が29日から始まった。

「のと鉄道七尾線」は穴水駅から七尾駅までの全長およそ30kmを結ぶ鉄道で、今回の地震で、沿線の山肌が崩れ線路が土砂に埋まったほか、駅舎が壊れるなどして、運行再開の目処がたっていない。

こうした状況を受け、のと鉄道は、穴水駅から七尾駅などを結ぶ4つの区間で代替バスの運行を29日から開始した。

七尾市内の高校に通う女子生徒は「オンラインで授業受けていた」「早く友だちに会いたい」と語り、また男子生徒は「朝早いが、バスが出るだけありがたい」と話していた。

代替バスは通勤通学客の多い朝夕の時間に、1日14便運行される。

<フジネットワーク サザエさん募金>能登半島地震救援

(「Live News days」1月29日放送)

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