石川県能登地方を中心に甚大な被害となった今回の地震では、長野県内でも最大震度5弱を観測。専門家は能登地方では今も地震が相次いでいて、県内でも警戒が必要だと話している。

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震源から遠く離れた場所でも…

今回の地震では震度4を観測した県中部で「長周期地震動」の階級3を観測した。

長周期地震動は、規模の大きな地震が発生した際に生じる、周期の長い揺れのことで、ビルなど高い建物が長く揺れ続ける。

震源から遠く離れた場所でも観測され、2011年の東日本大震災の時には、都内の高層ビルが揺れた。

「階級3」は2番目に大きな規模で、立っていることが困難な状況だ。

「階級3」立っていることが困難な状況
「階級3」立っていることが困難な状況
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震度以上に揺れるケースも

松本市のビル10階にあるNBSの支社も1分以上揺れが続き、物が落ちたり、引き出しが開いたりした。

地質学が専門の信州大学の大塚勉特任教授(地域防災減災センター)によると、地盤が弱い場所などで観測されやすく、実際の震度以上に揺れるケースもあるという。

「地震の波が伝わった時にその場所の地盤が弱いと長周期振動になる場合もある。場所によっては地盤の条件が違う、その数値以上の揺れが起こる場合もあるのではないか」と大塚特任教授は話す。

信州大学・大塚勉特任教授(地域防災減災センター)
信州大学・大塚勉特任教授(地域防災減災センター)

いつ揺れが起こっても…警戒、備えを

能登地方では今も地震が相次いでいる。

大塚特任教授は、「今回、地震が起こっているのは石川県が中心ということになるが、似たような断層が富山、隣接した長野県にもつながっているで、警戒は必要。いつ揺れが起こってもおかしくない場所にいるという前提で準備をしておく必要がある」と警鐘を鳴らす。

石川県能登地方では地震相次ぐ
石川県能登地方では地震相次ぐ

(長野放送)

長野放送
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