満月だった9月29日の「中秋の名月」。みなさんは楽しめただろうか。そんな中、カオスになってしまったお月見がSNSのXで話題になっている。
長野県の北アルプスのふもとの古民家で暮らす「いのうえもんぺ」さん(@don_guri_gura)は9月27日、中秋の名月を楽しむために床の間をお月見仕様に飾り付けたことを投稿。
月見うさぎが描かれた手ぬぐいを掛け軸に見立てて飾り、川で集めたススキと新米粉の月見団子を床の間に供えて準備はバッチリ。風流なお月見になるはずだったが…。
お月見。大混乱
こんなコメントとともにいのうえもんぺさんが投稿した動画には、ススキにわらわらと寄ってくる3匹の猫たちが…。
なんと猫たちは、せっかく生けたススキにじゃれついたり噛みついたりし始めたのだ。
さらに、もう1匹の茶色い猫は月見団子の方へ。
花(ススキ)より団子派なのか、お団子をゴロリと落とすとくわえてどこかに行ってしまった…。
猫の“大暴れ”で結局、お月見当日の29日にはススキと月見団子はなくなってしまったという。
投稿を見た人たちからは、「お月見ならぬ、お猫見ですね」「歌川国芳あたりが浮世絵にしそうですね(ΦωΦ)」などのコメントが寄せられ、4万7000のいいねを集めている(10月3日現在)。
「思いのほかかじっていた」
ちなみに、いのうえもんぺさんは計7匹の保護猫とともに暮らしているのだそう。お月見は毎年こんな感じなのだろうか。本番の前に盛り上がりすぎてしまったお月見の顛末と、猫たちとの暮らしについて聞いた。
――お月見の飾り付けは毎年?いつもこんなに「大混乱」になるの?
床の間の飾りは、今年から始めた試みで、去年は実施しなかったので「箒の先みたいに少し戯れるくらいかな……」とも思って飾ったのですが、思いのほかかじっていたのでビックリしました。
――ススキは最終的にどうなった?
5本ススキを飾ったのですが、3本は折れ、2本は太くてしなやかで2日もったのですが、乾いた穂が開いて(フワフワの)猫の毛や床中に絡みつき、強制撤去の運びになりました…。
――団子よりススキが人気だった?
ススキ大好き3匹はずーっとススキを好み、団子大好き1匹は最後まで団子に興味を示していました。その1匹の所業(かじる程度)で、家に帰るとどんどん団子が四方に拡散して、お月見前日にはお月見団子が2個になってしまいました。
猫たちと楽しむ季節の風情
――動画に出てくる猫たちについて教えて。
ススキをかじっているのはヤングチームの3匹です。
ちょっと太いキジトラの金太郎(6歳・雄)。
真っ白の王子・福夫(2歳・雄)と世の中全ての昆虫を捕まえたいハンターの幸子(2歳・雌)。
そしてお団子を持って逃亡するのが、我が家の中で一番頭がよく姐さん気質のドン助(12歳・雌)です。
――7匹の保護猫との暮らしはどう?
古民家に引っ越して、広いたくさんの部屋とたくさんの自然(虫含む)の刺激に、先住猫たちはとても元気になりました。
現在の7匹以上は増やせませんが、猫たちが日々快適に過ごせるようにしています。
――猫たちとの暮らしの中、床の間や季節の飾りをどのように楽しんでいる?
お雛様や端午の節句などの大掛かりなものから、床の間の飾りまで色々と楽しんでいます。
床の間にはもともと植物や華道のお花を飾りたかったのですが、猫に有害な植物も意外に多いため、猫に害のない季節の植物や野菜など、そして季節を感じられる「手ぬぐい」を飾っています。
お月見。大混乱 pic.twitter.com/6ZSzAQsHFt
— いのうえもんぺ (@don_guri_gura) September 27, 2023
来年のお月見のお供えはどうなるのか気になるところだが、これからも季節のうつろいと猫たちとの暮らしを楽しんでほしい。