今シーズンの記録的な暑さは、山形県内各地の観光地にも大きな影響を与えている。雨不足で花の生育が悪く、関係者が頭を悩ませている川西町の川西ダリヤ園と、2週間ぶりに営業を再開した村山市・最上川三難所舟くだりを取材した。

2022年の豪雨に続き…ダリヤ園の苦悩

650品種・10万本のダリアが植えられている川西ダリヤ園。2023年も例年通り8月1日に開園したが、7月からの高温と雨不足が影響してダリアの生育が悪く、花自体が咲かなかったり咲いても傷んだりと、現在園内できれいに咲いている花はほとんどない。

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川西町産業振興課・高橋豊文観光主査(「高」はハシゴダカ):
去年(2022年)は豪雨災害、今年は酷暑、本当に苦しめられているなという思いでいる

記録的な豪雨に見舞われ約1カ月半の休業を余儀なくされた2022年に続き、2023年も異常気象に苦しむダリヤ園。

8月の来場者数は例年の3割減と厳しい状況の中、9月に入ってからは色鮮やかな花を咲かせる株も増え始め、このまま気温が下がれば、何度も花をつけるダリアの「2番花」や「3番花」が咲く見込みだ。

ダリヤ園は入園料を半額にしたり、今シーズン中に使える「再入園券」を用意したりして策を講じ、来場者を待っている。

川西町産業振興課・高橋豊文観光主査:
8月は我慢の月でしたが、9月は盛り返して良いお花を皆さんに見てもらいたい

順調に成育すれば、見ごろは「2番花」が9月20日ごろ。「3番花」は10月中旬の見込み。関係者は、暑さを乗り越えて鮮やかな大輪が一面に咲くことを心待ちにしている。

舟くだりは2週間ぶりに営業再開

村山市の碁点橋近くを出発する「最上川三難所舟くだり」。9月4日に山沿いを中心に降った雨が最上川に流れ込み、水位が上がったことで、5日、8月23日以来の営業を行った。

最上川三難所舟くだり・船頭・関勇喜さん:
安全第一ですから。水が少ない時は私の判断でずっと運休していた。昨日(4日)雨が降って、恵みの雨ですよ

三難所舟くだりのコースには、川底が特に浅い地点がある。安全のため水かさが減ると運航せず、夏は毎年、1週間ほど営業を休止する。

しかし、特に雨が少なかった2023年は、営業休止期間が倍の約2週間に及び、雨ごいをする日が続いたそうだ。船頭の関さんは、営業を再開した5日を秋の始まりと捉え、今後に期待を寄せていた。

最上川三難所舟くだり・船頭・関勇喜さん:
これから秋の行楽なので、今までは熱中症が心配だったが、これから出かけてもらって、うちの舟くだりにもたくさん来てもらえたら

最上川三難所舟くだりは、1日4便運航し、11月ごろには紅葉を楽しめるという。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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