家族で温泉や銭湯に行く場合、子どもは誰と入浴するか。
札幌市は、銭湯などの公衆浴場で男女の混浴ができる年齢を引き下げる方針だ。

混浴の年齢が引き下げられる可能性が…
混浴の年齢が引き下げられる可能性が…
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性被害から子どもを守ることができる一方、保護者からは目が届かなくなるという不安の声も聞かれる。

小学1年生も混浴不可に…「子どもを性被害から守る」

子どもとの混浴の年齢引き下げは、全国の自治体が相次いで検討を始めている。
厚労省は、子どもの発育が早まっていることや、盗撮などの性被害から守るために、混浴の年齢制限をこれまでの10歳以上から7歳以上に引き下げることを通達。

札幌市も2023年から取り入れる方針である。
これまで10歳、実質小学3年生までとされていたものが、7歳=小学1年生でも一緒にお風呂に入れないケースもでそうだ。

「頭打たない?溺れない?」1人で入浴はやっぱり心配

札幌市民:
子どもが滑って転んで頭打たないかなとかと心配。まだまだお母さんと入るって来るので、全然考えられないです、今は

札幌市民:
えっ?(子ども1人で)どうすればいいんですか?お父さんがいないときには銭湯にいけないじゃないですか。他の方に迷惑かけないかとか。うっかり間違って溺れるんじゃないかとか。7歳だと心配

厚労省では、2021年に「混浴年齢に関する研究」を発表。
聖心女子大学の植田教授の研究では、全国7歳~12歳の男女1500人に「水着なしで異性浴場に入ることをはずかしいと思い始めた年齢」についてアンケートをとった結果、子どもは6歳~7歳ごろから混浴することを「恥ずかしい」と、思い始めていることがわかったのだ。

創業48年。昭和の番台スタイルで営業を続ける老舗の銭湯では、混浴年齢の引き下げはメリットとデメリットがあると感じている。

札幌公衆浴場商業協同組合 小西廣幸 理事:
子どもたちの成長が早い。特に女の子が男湯にお父さんと一緒に入ると、好奇の目で見られる部分がある。いい点というのは子どもの自覚。もう1年生だから僕は男湯、私は女湯と、精神的な発育の部分で応援ができるのかな。お客さんにも、子どもが1人で入っているので気配りをお願いしますということで、フォローアップしていければと思っています

「成長促す」「被害から守る」… 悩ましい問題に

すでに混浴年齢の引き下げに踏み切った道内の温浴施設では、子ども1人でも安心して入浴できるよう、スタッフの巡回や声かけを増やしていると言う。

混浴年齢の引き下げは子どもの成長を促し、被害などから守ることにつながるのか。みなさんはどう感じるだろうか?

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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