安倍元首相が銃撃された事件で、奈良地検は、きょうから、山上徹也容疑者(41)に対する鑑定留置を実施し、今後、刑事責任能力の有無などを調べる方針。山上容疑者は、午前10時すぎ、取り調べを受けている奈良西署から、関係施設に移送された。捜査車両に乗せられる際、山上容疑者は、無表情のままだった。

鑑定留置先に移送される山上徹也容疑者(午前10時過ぎ 奈良西署)
鑑定留置先に移送される山上徹也容疑者(午前10時過ぎ 奈良西署)
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山上容疑者は、今月8日、奈良市で、参議院選挙の応援演説をしていた安倍元首相を銃撃し、殺害した疑いがもたれている。山上容疑者は、自分の母親が入信している宗教団体、「世界平和統一家庭連合=旧統一教会」に恨みを持ち、「安倍元総理とつながりがあると思い込み犯行に及んだ」と供述。「本当の敵ではなかったが、仕方なく安倍を狙った」という趣旨の話もしているという。一方で、手製の銃を準備し、試し撃ちを繰り返すなど、用意周到な計画的な犯行だったとみられている。

今回の事件は、裁判員裁判で審理される対象事件で、奈良地検は、犯行当時の精神状態などを確認して、刑事責任能力の有無を調べる必要があると判断し、鑑定留置を請求。裁判所は、きょうから、およそ4カ月間の11月29日までの鑑定留置を認めた。今後、関係施設で、精神鑑定などが行われることになる。

FNN
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