コールセンターには多数の問い合わせが…

兵庫県尼崎市の委託業者が紛失した、全市民46万人の個人情報が入ったUSBメモリー。男性が酔って寝ていたという路上近くのマンションの敷地内で、かばんに入ったまま発見された。

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6月24日、会見の場に姿を見せた兵庫県尼崎市の稲村市長。

尼崎市・稲村和美市長:
USBメモリーと、それが入っていたかばんが見つかったと。市民の皆様に大変なご迷惑、そしてご心配をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます

尼崎市・稲村和美市長
尼崎市・稲村和美市長

6月21日、給付金業務を委託されていた会社の関係先の男性(40代)は、データの移管作業のために持ち出したUSBメモリーをかばんに入れたまま居酒屋で酒を飲み、泥酔。

店を出ると、路上で寝込んでしまい、気づいたときにはかばんごと紛失していたという。

USBメモリーには全市民約46万人の個人情報に加え、住民税の額や生活保護の受給に関する情報も含まれていた。

23日の発表を受け、市には1万5000件を超える問い合わせがあり、コールセンターは対応に追われた。

市政情報センター(電話対応):
今警察が捜索をしているところです。申し訳ございません、本当に…おっしゃる通りです、申し訳ございません

担当者に話を聞くと…

担当者:
自分の情報はすでに漏えいしたんじゃないか?というような不安を抱える方と、お怒りがほとんどでございます

男性は紛失後すぐに報告せず

委託会社によると、男性は紛失したことをすぐには報告せず、当日は会社を休んで1人でかばんを探しに行ったという。

委託会社の会見:
(かばんは)見つからず、吹田警察の方に紛失届をそのタイミングで提出したと。(22日の)午後2時ぐらいに本人から当社の現場責任者に「かばんを紛失した」との連絡がございます

尼崎市に初めて報告があったのは、紛失から約12時間後のこと。

USBメモリーが見つかったのは24日正午前で、男性は、記憶を頼りに警察官30人と捜索にあたり、大阪府吹田市内のマンションのエントランスでUSBが入ったかばんを発見したという。

かばんの中には携帯電話があり、GPSによる位置情報が役に立ったと見られている。

USBメモリーが見つかったことへの尼崎市民の反応は…

尼崎市民A:
良かったですね。管理はきっちりしてほしいというぐらいですね

尼崎市民B:
そんな大切なものを持って路上で寝込むほど飲むというのは、仕事をしている人にしては無責任すぎる

尼崎市によると、発見されたUSBメモリーを確認したところ、パスワードが変更された形跡などはなかったという。

市は全市民の個人情報が漏れていないか、関係機関と協力しながら調査を進めるとしている。

(「イット!」6月24日放送分より)