新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、東京などの大都市圏を中心に、会社に出ないで業務を行うリモートワークが進んでいる。こうした動きに伴う人の流れを地方にも取り込もうと、新しいオフィススペースが鳥取県境港市にオープンした。
”新しいアイディアが生まれる場所”を目指して
3月に境港市内にオープンしたレンタルオフィス。ふんだんに緑があしらわれたワークスペースに、テラス席も設けられている。
この記事の画像(7枚)空いている席を自由に使えるフリーアドレス方式のオフィスのほか、事務所として登記できる個室も備えているが、ユニークなのがオープンキッチン。
利用者と地域の人たちとの食を通じた交流や、鳥取県内の食材を生かした新商品の開発などに活用が期待されている。
東京からの利用者:
本日は渋谷から来ました。働き方的にも、すごく気持ちよくできる空間だなと思います
アート建工・魚谷宗司社長:
室内も含めて緑を多めに入れています。ここで料理を作って食べて、家とオフィスをリンクさせて。心地のいい空間を心がけています
施設の運営にあたるのは、米子市の住宅メーカー「アート建工」。山陰両県を中心に注文住宅や分譲住宅を手掛けている。
もともと店舗として使われていた建物をリノベーションし、家づくりのノウハウを生かして、オフィスとして快適に過ごせる空間を作った。整備費5000万円のうち、鳥取県から3000万円の補助を受けている。
「とっとりワークプレイス整備支援事業」の一環で、新型コロナの感染拡大をきっかけにしたオフィスの地方分散の動きが進む中、県はその流れを呼び込もうと取り組みを進めている。
その一環として進めているシェアオフィス整備の支援事業では、鳥取、倉吉に次いで3カ所目のオープンとなる。
アート建工・魚谷宗司社長:
山陰で働きたい人、山陰から全国へ発信したい人、そういった人たちが集まって、この場で新しいアイディアが生まれて何か新しいものができていく。そんな場所になったらいいなと思います
オフィスは、登録すれば誰でも利用可能。副業や兼業など、新型コロナをきっかけに広がる新しい働き方をサポートする場としても活用されそうだ。
(TSKさんいん中央テレビ)