新型コロナウイルスの「オミクロン株」による重症化リスクが、デルタ株より低いとの兆候は見つかっていないとする初期の研究結果が公表された。

これはインペリアルカレッジロンドンが、11月29日から12月11日まで、イギリス国内でコロナの陽性と判定された人達を対象に行った研究で、「入院患者に関するデータは現時点では非常に限られている」としたうえで、「オミクロン株による重症化リスクがデルタ株より低いとの兆候は見つかっていない」としている。

一方でオミクロン株による再感染のリスクについては、デルタ株と比べて5.4倍高いとしていて、過去に新型コロナに感染していてもオミクロン株に感染するのを防ぐ力は19%にとどまるとしている。

研究チームは「オミクロン株が公衆衛生に差し迫った脅威をもたらすことを意味している」として注意を呼びかけている。イギリスではオミクロン株による感染拡大に歯止めがかからず、17日に発表された新規感染者数は9万3045人で3日連続で過去最多となった。

オミクロン株の新規感染者数は3201人で、北部スコットランドでは自治政府のスタージョン首相が17日、感染者のうち54%がオミクロン株によるものだとして、デルタ株を超えて主流のウイルスになったと発表している。

国際取材部
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