18歳以下への10万円相当の給付のうち、2022年春頃に給付が予定されている5万円相当のクーポンについて、自治体が求める現金給付を政府が認める指針が明らかになった。「2022年6月末までにクーポンの給付を開始できない見込みである場合」に限り、自治体に「理由書」の提出を求めている。10 日の立憲民主党の会議で、政府側が示した。
会議に出席した内閣官房の担当者は、12月3日に都道府県を通じて全ての市町村に「現金による給付を許容するケースについて」と題する書類を送付したことを明らかにした。
この記事の画像(4枚)この書類には、「令和4年春の卒業・入学・新学期に向けて支援するという本事業の趣旨を踏まえ、令和4年6月末までにクーポン給付を開始することができない見込みである場合に限り、現金給付を可とする」としていて、「その場合には、内閣府に対して理由書の提出を求めることとする」と記されている。また、「理由書」については「事情の変更等によりクーポン給付ができなかった特別な事由を記したもの」と説明している。
一方、大阪市の松井一郎市長などが求めていた中学生以下への10万円全額の一括給付については、「5万円の先行給付金事業は、予備費を活用し、児童手当の仕組みを活用することで年内に支給を開始するもの」とした上で、「5万円のクーポン給付事業は、補正予算に計上し、令和4年春の卒業・入学・新学期に向けた支援として実施するもの」で、「一括給付を行うことは、事業の趣旨や想定する実施時期に鑑みると適切ではなく、国としては原則として想定していない」と強調している。
18歳以下への給付をめぐり、立憲民主党は10日、自治体が希望する場合、全額を現金で給付することを選べるようにする法案を国会に提出した。
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