きのう2月4日は、観測史上最速の春一番が吹きました。しかし、一口に「春」といってもただ暖かくなるだけではないんです。春は「3つの段階」を経てやってくるのです。

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史上最速!春一番“3つの春”とは?

関東地方で観測史上最速となる春一番が吹いた2月4日。成田空港では強風にあおられて着陸できない飛行機の姿も。10m以上の風になりました。春一番は吹きましたが、一気に「暖かい春」になるというわけではありません。「3つの春」という物をご存じでしょうか。

「光の春」・「音の春」・「気温の春」です。
だんだん日差しが強まってくる「光の春」。そして、雪解けが進む「音の春」。水がしたたり落ちたり、雪解け水が流れる川の音などが聞こえてくる春です。そして、3つ目は、いよいよ春本番、実際に気温が高くなる「気温の春」です。そして、今はどの段階かというと…。

「光の春」です。春は始まったばかりなのです。しかし、日差しは確実に強まっていて、冬至のころよりも1.5倍ほど太陽光は強くなっています。

“蜜のない花”が太陽光で虫をよぶ方法

そして、この「光の春」の太陽光を上手く利用している植物があります。

いま咲き始めている「フクジュソウ」です。2月3日に高知県の牧野公園で撮影された写真では開きはじめの様子が。

そして、4日に東京・文京区で撮影されたものは、しっかりと花開いていました。このフクジュソウの形が、光をたくさん取り入れるためのポイントになっているのです。

まるでパラボラアンテナのような形をしているフクジュソウ。太陽の光を取り入れやすいだけでなく、黄色が日光をよく反射させ、中心部を暖めます。

それにより花の中心部は、外気温よりも3℃近く高くなるのです。実は、フクジュソウには蜜がありません。しかし、温度を上げることによって、暖かさで虫をおびき寄せているのです。

太陽光で寒さ対策の動物も

植物以外にも、春の太陽光を上手く活用している生き物がいます。

それは、ワオキツネザルです。体温調節が苦手な動物なのですが、夜の冷え込みに向けて日中行っているのが…。

日光浴!両腕・両足をガバッと広げた状態で、暖かい春の光を全面で享受しているのです。

一歩ずつ進む春の訪れ。フクジュソウやワオキツネザルのように「光の春」を上手く活用してみてもいいかもしれません。

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(とくダネ!『あまダネ!』2月5日放送)

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